トリニータ 馬場賢治インタビュー「もう一度J1でプレーしたい」
- 大分トリニータ
どんな形でもJ1昇格が目標
神戸、湘南でJ1を戦った。「もう一度J1でプレーするために大分に来た」と語る馬場は、J1昇格に向けて強い思いを持つ。「チームが勝てるなら誰が得点を取ってもいい」と黒子になることもいとわない。「相手のサイドバックとセンターバックとボランチの真ん中ぐらいに顔を出して、そこから起点になれるといい。そうすることで(星)雄次が上がるスペースがつくれるし、前線の3人の連係で崩すこともできる」。ペナルティエリア付近でボールを受ければ、最初の選択はまず前を向いて、シュートが打てれば打つ。それができなくとも、周囲にいる味方との連携でゴールを脅かす。攻めの選択肢に困ることはない。
連動性のある攻撃は、現在のトリニータの好調を支える要素の一つだ。「メンバーが変わっても同じ戦い方ができているし、連動性は上がっていると思う」。どのチームが相手であろうと点を取る自信はある。「ただ、失点がね…」。リーグトップの総得点38の攻撃力を誇る一方、2-6(16節甲府戦)、0-3(21節徳島戦)と大味な試合がある。攻撃的なスタイルを貫くチームに避けては通れない道だとしても、攻守のバランスについては今後、チームとして詰めていかなければならないだろう。
「それでもウチはミーティングがしっかりしている。スタッフの方たちが、修正点とか、スカウティング(相手チームの分析)を含めて、細かく指示し、やることが徹底している」。選手間の意見交換も活発だ。昨季に比べて話し合いの回数が増えている。「ああしよう、こうしよう、という具体的に戦術について発言することが多くなった。みんな勝ちたい気持ちが強くなっているというか、お互いがやりやすいように意見を出し合うことで、意思疎通も良くなっている」
片野坂監督がよく口にする「積み上げ」という言葉の下、攻撃サッカーで勝利を求め、一枚岩の結束を見せるトリニータがリーグの先頭に立っている。「最終的にこの位置にいたら最高だけど、まだまだ先は長い。僕はどんな形であってもJ1に昇格したい」。練習でも手を抜かず、ピッチを駆け回る馬場の姿があった。
後半戦も馬場の活躍がチームの勝利を呼び込む
(柚野真也)