大分トリニータ 10位からの逆襲 強化戦略の全貌 【大分県】
2025/06/13
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また、交代選手のパフォーマンス向上もチーム力の底上げに不可欠である。試合終盤に勝負を決める駒となるべく、戦術理解とコンディションの両面で準備を徹底する必要がある。吉岡SDは「選手任せにせず、クラブとして支える」と明言。選手個々の自律と同時に、フィジカルコーチやトレーナーなどチーム全体の連動性も問われている。
夏の補強に向けても動きは加速している。キム・ヒョンウの移籍による戦力ダウンを補うべく、攻撃的なポジションを中心に、新たな戦力の獲得を模索中だ。クラブが掲げる「守備の上に攻撃を重ねるサッカー」を完成形に近づけるためには、あと一歩の上積みが不可欠である。
さらに重要なのは、リード時のゲーム運びの質を高めることだ。ラインが下がりすぎて押し込まれる展開が続くと、失点のリスクが高まる。チームとして「攻撃的に試合を締めくくる」意識を持つことで、守備の安定だけでなく、主導権を握り続ける強さも身に付く。後半戦は、そうした戦い方の成熟も大きなテーマとなる。
前半戦を支えた堅守に、後半戦は攻撃面の上積みができるか。プレーオフ圏内浮上のカギを握るのは、選手層の充実と戦術の深化、そして目に見えない「勝ち切る力」である。
夏の補強に向けて動く吉岡宗重SD
(柚野真也)