大分トリニータ 希望に満ちた旅立ち 梅崎司インタビュー 【大分県】

2024/11/08
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 11月3日、大分トリニータのホーム最終戦。その前日に契約満了が発表された梅崎司は、ラストゲームのピッチに立ち、20年間のプロ生活に幕を下ろした。

 選手としての可能性はまだ残されていたが、次の夢に向かってその思いはすでに走り出していた。優れた指導者たちの下で学んだこと、厳しい世界を生き抜いた経験を次世代に伝えたい。ラストゲームの後に、その思いを語った。

 

Q:ホーム最終戦後のセレモニーでは「引退」という言葉を使われませんでしたが、そういった内容の話でしたね。

 そのつもりでプレーしました。契約満了という形でリリースが出たのは、(引退かどうかを)決断できる時間の猶予がなかったからです。ただ、契約満了の話を聞いて3日でホーム最終戦を迎えることになり、短期間で決断できたのは逆によかったと思っています。いろいろな方にお会いして、知見や考え方、経験談を聞かせてもらって、この数日間は人生を凝縮したような時間でした。

 

Q:現役を続ける可能性は?

 昨日(2日)まで次のチームを探そうかと考えていたのですが、指導者になることについてはずいぶん前から考えていました。選手として続けたい気持ちがあるのであれば、絶対にやめない方がいいという意見もたくさんもらいました。僕自身もコンディションさえ戻れば、まだやれると思っていた。そういうつもりで直前まで練習をしてきたのですが、やり切ったと思える感情が(次第に)出てきました。

 正直なところ、体が悲鳴をあげていました。けがが多いし、コンディションをつくれない。コンディションをつくれたとしても、またどこか他の部分をけがするのではと思ってしまう。(ホーム最終戦の1週間前の)練習試合の後に左もも裏を負傷したのですが、体がシグナルを出しているんだと思いました。そこが(現役を終えようと思った)全てでした。

 

Q:ホーム最終戦は痛み止めの座薬や局所麻酔などを打ち、満身創痍(そうい)の状態であったと聞いています。

 もうアドレナリンだけでは痛みをごまかせない状態でしたが、何としてでもホームのピッチに立ちたかった。もうサッカーができなくてもいい。そんな思いだけでした。

 

最後の勇姿を見せた梅崎司

 

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