トリニータ 9月の連戦を前にポジション別最新序列 ボランチ&ウイングバック編

2020/09/02
  • 大分トリニータ

 13節を終えて3勝3分7敗、勝ち点12で暫定14位。5連敗を喫することもあったが、試合内容は上向きつつある。これまでは、けがやコンディション不良でメンバーを大きく入れ替えたが、最近の試合では主軸が決まりつつある。片野坂知宏監督はJ1レベルでパフォーマンスが発揮できるかを基準とし、「コンディションがいい選手を優先して起用する」との方針を示している。

 今後も連戦が続き、先発メンバーの顔ぶれはどう変わっていくのか―。ポジション別に最新序列からチームの現状を検証してみた。

 

【ウイングバック(サイドハーフ)】

 

 攻守両面の高い能力とスタミナを必要とするポジションで、サイドに起点を置く片野坂監督のサッカーにおいて重要な役割を担う。昨季の右ウイングバックは全試合に先発出場した松本怜だったが、今季は連戦による疲労でパフォーマンスが低下し、メンバーから外れることもあった。その間に井上健太や小出悠太らを試したがフィットしたとは言い切れず、11節の札幌戦に出場してからは松本がポジションを奪い返した。攻撃を組み立て、機を見て縦へ鋭く突破するタイミングを心得ており、クロスの種類も多く洗練されている。何より安定感のあるプレーは、チームに欠かせない。

 

 左ウイングバックは田中達也が有力だったが、今季はトップ下にコンバートされたため、香川勇気が定着した。開幕戦で先発の座を射止めてから、4節の神戸戦で負傷退場した直後の試合の欠場以外はピッチに立っている。馬力のあるオーバーラップと、利き足の左からの高精度のクロスで得点機を演出し、監督の信頼を勝ち取った。同じサイドのDF三竿雄斗との連係もよく、右サイドからが多かった攻撃がバランスよく左右均等になったのは香川の存在が大きい。

 

 その他に候補として名前が挙がるのは、両サイドでプレーできる高山薫、星雄次だが、現状はメンバー外が多く、松本、香川が連戦で疲労が蓄積したときのバックアッパーとして出番に備えることになる。

 

貴重な戦力となった香川勇気

 

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