トリニータ リスタートへの青写真 自在な戦術変更で得点力を引き出す
2020/07/02
- 大分トリニータ
また、新加入の大卒2年目のFW高沢優也の存在も面白い。昨季のJ3で27試合出場17得点の決定力を武器とするストライカーは、当初から豪快なシュートとポストワークには目を見張るものがあったが、ここにきて周囲との息が合いつつあり、持ち味が生きるようになってきた。初めてのJ1で不安はあるが、物おじしないずぶといメンタルと滞在能力の高さがあり、戦力として計算できるメドが立ったのは間違いない。ポジションを争う知念やFW伊佐耕平らも順調に調整を進めている。練習から複数の組み合わせを試しており、「誰が出ても問題なくできるようになった」とキャプテンのDF鈴木義宜。総合値は上がったと言えるだろう。
守備では、GK高木駿、鈴木を中心とした最終ラインは昨季の中盤以降はメンバーも変わらず盤石。それぞれの持ち味である1対1の対応もさることながら、カバーリングでも周囲との好連係を見せており、守備の安定化に期待を持たせる。短期決戦で連戦が続き、再開初戦は無観客での試合。「いろんなことが起こりうるシーズンになる。心配もあるが、90分戦える準備はできている」と片野坂監督はその言葉に力を込める。どんな苦境に立たされようとも、武器であるチームワークの良さ、団結力を持って、リーグ再開へ向けて準備は着々と進められている。
注目の新加入・高沢優也
(柚野真也)