トリニータ 2桁得点を狙う新エース知念慶の今

2020/06/01
  • 大分トリニータ

 人見知りで知られるFW知念慶が、ようやくチームになじんだ。「体のキレもすこぶるよく、得点は時間の問題と思っていた」矢先のコロナウイルス感染拡大による公式戦の延期。知念は「残念としか言いようがない」と嘆いた。クラブの活動休止期間は、モチベーションを高く保ちトレーニングしていたが、何度も試合が先延ばしになる中で、いったんスイッチを切った。「ゴールが見えない以上はモチベーションを保てない。追い込んでもいないが休んでもいない」時間を過ごした。練習が再開されて2週間経つが試運転は続く。

 

 今オフは例年なら故郷の沖縄に帰省するはずだったが、初めての移籍を決断したため都内に残り、トレーナーとともに休まずにトレーニングして備えた。コンディションは最高だったが、1月のチーム始動直後は環境の変化に慣れず体調を崩した。「尋常じゃないくらい体のあちこちが痛くて、大分が合わないのかと本気で悩んだ」。不安を抱えた知念に手を差し伸べたのは新しいチームメートだった。「大分の選手は誰がというわけではないけど優しい。それはロッカーの雰囲気からよくて、グラウンドに出ても居心地が良かった」と振り返る。徐々に大分の“水が合う”ようになり、片野坂知宏監督の目指すスタイルを理解すればするほどサッカーが楽しくなった。「戦術脳が高まっている感じ。頭を使い、集中しているから練習があっという間に終わる。大分にきて新しい刺激がどんどん突き刺さる感覚だった」

 

徐々にコンディションを上げる知念慶

 

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