トリニータ 開幕まで2週間、2020バージョンの姿は
2020/02/07
- 大分トリニータ
知念の周りを衛星的に動き、得点もアシストも狙える野村も評価を高めている。昨季J2徳島で39試合に出場し7得点、12アシストを記録した攻撃的MFだ。広い視野と機転が利いたプレーで好機を演出するだけでなく、自らフィニッシュにも関わることができる。対外試合では自陣で守備ブロックを固めた相手に対し、狭いスペースでボールを受け、鋭いドリブルでボールを運び、チームに推進力を呼び込んだ。MF田中達也とは旧知の仲で、大学時代は九州選抜として一緒にプレーしたというだけあって、同サイドに並んだときの突破力は昨季にないものだ。甲府との対外試合では田中のクロスに頭で合わせ先制するなど、互いの良さを引き出している。野村は「達也とのプレーと同じように(ボールがほしい時の)タイミングが周りの選手と共有できれば最後の崩しの部分の精度は上がる」と話し、今後も微調整を続ける。
今季の重点課題となる得点力アップには、新加入組の突き上げは必至だ。FW知念、MF野村の他に渡大生や町田也真人による2列目のから飛び出しやぺナルティエリア付近での崩しの形も増えており、攻撃のバリエーションは昨季よりも多彩になっている。また、フォーメーションも3-4-2-1をベースに、前線の起点を増やせる3-5-2も状況に応じて相手のズレを生じさせる手段として使えそうだ。今季はリーグ戦開幕の前にルヴァンカップがある。この試合をリーグ戦0節と捉えて最良の選手とフォーメーションを選択したい。
新加入の野村直輝はチームに欠かせない存在になりつつある
(柚野真也)