TURNING POINT 〜つきぬけた瞬間〜 #08 空手界の次世代のエースに名乗りを上げる(西山走・大分市職員)
2019/11/10
- ターニングポイント~つきぬけた瞬間~
身体能力が高く、キレがあり、バランスが良い西山の素質は申し分ない。「世界トップクラスの才能がある。形は1人で演武するが踊りではない。本気で相手を倒す突きや蹴りをして、観客に伝わる動きを突き詰めてほしい」と佐藤師範。手取り足取り指導することはないが、気づいたことがあれば伝える。西山はそのアドバイスを聞き入れ、常に自分自身をアップデートし続けることで成長している。
良き指導者に出会い、不断の努力と素質がかみ合い、才能は開花した。これまでKARATE1シリーズA・イスタンブールでの優勝を皮切りに、国際大会で結果を出し続けることで世界ランキング50位以内に入り、今年から全日本強化選手として活動を続ける。現時点では東京五輪の出場は厳しいが、23歳の西山の空手道は、まだまだこれからだ。「今年1年、多くの国際大会に出場した経験が生きるのは来年から。消耗戦に打ち勝つ体づくりが必要だし、形のレパートリーを増やすことも重要」。年齢を重ね、経験を積むほどに円熟度が増す形競技において、まい進するのみだ。
佐藤重徳師範と出会い、充実した日々を送っている
(柚野真也)