県スポーツ少年団駅伝交流大会 男子 豊後高田陸上クラブが連覇達成 【大分県】
大分西高校 金子史絵奈 羽ばたいた先に広がる無限の未来を信じて
今年度の全国高校総体(南東北インターハイ)から新たに公式種目として加わった陸上女子三段跳び。初代女王の座をかけ、激しい上位争いが繰り広げられた。県代表として臨んだ大分西の金子史絵奈(3年)は5位入賞を果たし、表彰台に立った。そして彼女は今、国体での日本一という夢へ向かっている。強い日差しが容赦なく照りつける校内のグラウンドで、彼女の飽くなき挑戦は続く。
陸上女子三段跳びの公式種目追加をきっかけに、昨春から競技への取り組みをスタートさせた金子。小学生の時から幅跳びを専門としてきたが、跳躍選手としてさらなるステージアップを求め、ごく自然な流れで三段跳びへの挑戦を決めたという。道具を使わず、体ひとつで勝負をしなければならない陸上競技は、その日のコンディションでパフォーマンスが大きく異なる繊細なスポーツだ。足への負担が増す三段跳びへのチャレンジはリスクも大きかったが、高校生活最後の夏に懸ける思いがぶれることはなかった。
小学3年生の頃から陸上部に所属。5年生からはずっと幅跳びを専門にしてきた
この笑顔が彼女の魅力。国体でも楽しむ気持ちを忘れないでほしい
持ち前の明るさと、タフな精神力を存分に発揮した。国体への県一次選考会を兼ねて4月に実施された県陸上選手権大会では、12m53の県新記録を樹立した。さらにその後の県高校総体では自身が更新した県記録を再び塗り替え、12m55という結果で頂点に立った。直前まで大会や合宿が続き、思うような調整をできないまま臨んだ大会での勝利は、金子にとっても大きな自信となったようだ。全国高校選抜大会では見事に優勝した。
「高校3年生の自分にとって、出場する大会すべてが最後の舞台。だからこの1年間、すべての試合を楽しんでやるんだ!と心の中で決めていた。インターハイは5位入賞という結果にとどまったが、1番大会を楽しめたのは私じゃないかな?と思うくらい恐怖心なく戦い抜くことができた。収穫は全国という大舞台の空気にのまれることなく、自分の存在をアピールできたこと。以前よりアスリートとしての自信がついてきたと感じる。今後はもっと試合の流れをうまく作れるようになりたい。国体では優勝し、全国の舞台で高校記録を塗り替えたい」
はつらつとした彼女の明るさや笑顔の背景には、3年間を共に過ごした陸上部同学年メンバーの存在がある。自分自身が競技者としてどんなに苦しいときでも、仲間の成功を心から喜び、エールを送る。仲間もどんなときだって背中を押してくれた。切磋琢磨しながらお互いを高め合い、プライベートでは思い切り笑い合う。そんな仲間との絆はきっと生涯の財産だ。チームメイトからのエールを追い風に全力を出し切ることを誓う。
冬の合宿で指摘を受け、踏み切り足の変更を決断。前向きな姿勢が記録更新につながった
(塩月菜央)