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県高校新人大会 柔道女子団体で準優勝の大分西、挽回誓う

県高校新人大会 柔道女子団体で準優勝の大分西、挽回誓う

 試合で負けた悔しさは試合でしか返せない。県高校新人柔道大会の女子団体戦、大分西にとってリベンジを果たす大会となるはずだったが準優勝に終わった。昨年の同大会は1年生メンバーだけで3位と奮闘。1年の稽古を経て、同じメンバーで臨んだ大会であったが優勝まであと一歩及ばなかった。キャプテンの二宮冴羽(2年)は「昨年は悔しい思いをしたので優勝しか考えていなかった…。まだまだ足りないということだと思う」とうつむいた。

 

 1年前の敗戦を糧に、次こそはとの思いが原動力だった。しかし、春先からコロナ禍で思うような練習ができず、次々と大会が中止となる。自宅での筋力トレーニングや周辺でのランニングなどに終始する日々が続く。夏以降も組み合って行うコンタクトスポーツの柔道は練習制限が多く、鈍った技を取り戻すには時間を要した。久しぶりの公式戦に気持ちは高ぶったが、県高校新人大会の後にある九州大会が中止になったことで心理的な影響があったことは否めない。阿部栄一郎監督は「条件はどこも同じなので言い訳はできない。そういう状況になったときは気持ちの強さが勝負を決める。ひ弱な部分が出てしまった」と悔しさを隠さなかった。

 

キャプテンの二宮冴羽(右)

 

 予選は難なく突破し、決勝リーグ初戦も勝ち頭の先鋒・堺田莉央(2年)が合わせ技で勝利し、後続に勢いをつけた。山場となった柳ケ浦戦では、「相手の階級が下でやりにくさもあったが、工夫が足りなかった。一本を取る柔道ができず消極的だった」と堺田。続く中堅、大将戦でも立て直すことができずに不完全燃焼で試合を終えた。二宮は「負けたくない気持ちが強く、緊張もあった。力を出せなかった」と悔やんだ。

 

  翌日の個人戦は吹っ切れた。「自分の柔道を」と意を決して臨んだ。ところ構わず潜り、背負い、たたきつける。筋の通った柔道で順調に勝ち上がった。70kg級の堺田、63 kg級の二宮が優勝し、52kg級では寺嶋叶望(2年)、57 kg級は国広ここ乃(2年)が3位となった。「勝ったけど団体戦で優勝したい思いが強くなった」と二宮。うれしさ以上に負けた悔しさが心に広がった。「もっと力をつけないと勝てない。頭を下げる、体を起こす。まだまだ課題は多いけど強くなれる」(堺田)。

 

 来年1月にある全国高校選抜大会県予選に向け再出発。目標が明確になった今はその道筋が見えている。「個人と団体で優勝することしか考えていない」(二宮)。相手を圧倒する強い柔道を体現することが、ライバルとの序列を変える一歩となる。

 

団体優勝を誓う大分西

 

 

(柚野真也)