国スポ 期待高まるチーム大分 今年も千点以上目指す 【大分県】
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#スポーツのチカラ 県高校総体 ウエイトリフティング 大分工業の4選手が県高校記録を更新
県高校総体のウエイトリフティング男子では好記録が続出した。県高校記録を更新した55kg級の渡辺信之介、67kg級の大川内祐太、89kg級の工藤悠祐、102kg超級の久野格の3年生4人を擁した大分工業が学校対抗を制した。キャプテンの大川内は「全国選抜もインターハイ(全国高校総合体育大会)も中止となり悔しい思いはあるが、ここ一番での集中力を発揮できたのは精神面の成長が大きい」と、自分に矢印を向けて取り組んだ練習の成果が出たことを喜んだ。
高校入学を機にウエイトリフティングを始めた大川内は「体づくりが好きで筋トレができる。記録が目に見えて分かりやすい」と自己記録を更新する喜びを知り、競技にのめり込んだ。記録は右肩上がりに伸び、高校2年時にはインターハイに出場。初めての全国舞台で緊張もあったが、「足元にも及ばなかった」と完敗したことで競技への取り組み方が変わったという。全国選抜、インターハイの2冠に輝いた1学年上の首藤佑希を手本に練習の取り組み方、試合までの調整などを学んだ。
県高校新記録で優勝した大川内祐太
あふれる情熱を自分に向け、黙々と努力した。オーバーワークが続き指導者から練習を制止されるほど追い込んだ。日本一を目指した全国大会が軒並み中止となり、「行き場のない思いはあった」が県高校総体開催の知らせを聞いて、3年間の集大成を飾ろうと心に決めた。自己記録と並ぶスナッチ105kg、クリーン&ジャークは125kgを挙げ、県高校新記録を樹立したものの、「悔いが残る。自己ベストを更新したかった」と悔しがった。今後も競技を続けるが、目標は日本一ではなく自己記録更新となる。
大川内と同様に自己記録更新を追い求めた工藤は笑顔で大会を終えた。クリーン&ジャークでこの大会で最高重量となる135kgを挙げ、会場を沸かせた。2回目の試技を終え、梶原誠監督から「これまでやってきたことを信じろ」の言葉で力がみなぎった。「集中力が増した。自己記録を更新したときは頭が真っ白になった」とガッツポーズを繰り返した。「これまで支えてくれた監督や仲間に感謝したい。有意義な3年間を過ごせた」と充実感が漂っていた。
好成績を記録した大分工業
(柚野真也)