県スポーツ少年団駅伝交流大会 男子 豊後高田陸上クラブが連覇達成 【大分県】
大分雄城台高校 チームの思いをバトンに託し、エース児玉へつなげ!
陸上競技において唯一の団体種目であるリレー。大分雄城台女子400mリレーのアンカーには、県内屈指のスプリンター児玉芽生(3年)が控える。「一人ひとりの役割を果たし走り切る。アンカーにバトンをつなげば結果はついてくる」。第1走者・田中志歩(2年)、第2走者・加藤汐織(1年)、第3走者・内田桐子(3年)は、そう口をそろえた。主将でもある児玉への信頼は、それほどまでに厚い。児玉は「キャプテンとして、みんなが伸び伸びと走れるように本音で言い合える雰囲気をつくっていきたい」と、メンタル面においても主将としての役割を果たしている。
九州高校体育大会北九州予選で100m、200m、400mリレーの3冠を果たした児玉に注目が集まる中、顧問の穴井伸也教諭はもうひとりのキーパーソンとして、同じく3年の内田の名前を挙げる。「内田は表に出ないところでチームを支えている。精神的支柱としてなくてはならない存在」という。また、1年生の加藤も体を生かした大きなストライドで、スケールの大きな走りに期待を寄せた。
北九州予選でたたき出した46秒95の県新記録を更新すべく、穴井教諭は「10年、20年と残る記録を出せ」と選手を鼓舞する。インターハイでさらなる記録更新なるか、大きな注目が集まる。
インターハイでの県記録更新への期待は大きい
注目選手
児玉芽生(3年)
県総体では、200mで県高校新記録24秒36、100mで大会新記録11秒83をたたき出した。400mと400mリレーも制し、4冠を達成した。北九州予選でも、100m、200m、400mリレーで優勝し、インターハイへの切符を手にした。まさに絶好調、向かうところ敵なしだが、高校入学当初からけがに悩まされた3年間でもあった。
顧問の穴井教諭は「児玉のケガは指導者としても痛かったし辛かった。元気な姿でスタートラインに立ち、思い切り走れるようにしてやることが僕の使命だと思っている。それが出来れば結果はおのずとついてくる」と児玉への思いを語った。高校最後のインターハイ。これまでの悔しさをバネに、今年こそは万全の体調で挑む。
加藤汐織(1年)
1年生ながら準エース区間である第2走者を任される。中学1年で身長160cmを超え、現在は169cm。恵まれた体を武器にダイナミックな走りで向かい風でもグイグイ加速する。精神面においてもどっしりと落ち着いている。決して人と比べることなく、常に自分のペースを大事にして試合に臨む。顧問の穴井教諭の言葉を借りると「幹が太い子。枝ならばすぐ折れてしまうけれど、幹は少々のことでは折れない」。
加藤にとっては初めてのインターハイ。挑戦者として大きな走りを武器に仲間とともに記録更新を狙う。大きな舞台で気後れすることなく、普段通りの走りで結果を残せるか。1年生のホープに注目が集まる。
(緒方美香)