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陸上 佐伯豊南高校 俺たちは強い!自分を信じて駆け抜ける

陸上 佐伯豊南高校 俺たちは強い!自分を信じて駆け抜ける

全国高校総体の目標

自己最高の走りをする

 

 九州高校大会の陸上男子400㍍リレーで、佐伯豊南陸上部が創部以来初となる優勝を勝ち取り、全国高校総体に出場する。短距離走専門の上杉貴志監督が赴任して3年目、部員は中学時代に野球部など他部からの転向者が多かったが、“走る集団”に育てた。

 

 昨年9月の県新人大会で400㍍リレー、1600㍍リレーで優勝し、着実に力をつけてきた。6月の県高校総体では2種目とも準優勝に終わったが、九州高校大会では400㍍リレーに絞り6位入賞を目指した。予選、準決勝、決勝と3日間を戦い抜くにあたって、上杉監督は「気持ちの持っていき方が重要だ」と説き、「お前たちは強い」と呪文のごとく言い続けた。

 

 予選突破し、準決勝を迎える前夜のミーティング。同じ陸上部の女子やり投げでビッグスローを連発し、自己ベストを4㍍弱伸ばし3位となった柴田彩乃(2年)が「自分を信じて投げた」と話した言葉にリレーメンバーは奮い立った。「あの言葉で意識が変わった。自分たちの可能性を信じられるようになった」と上杉監督。レース直前に「俺たちは強い」「自分を信じろ」と繰り返し口ずさむ選手を見て、やってくれそうな雰囲気を感じた。

 

左から三浦涼聖、川野流星、高瀬翔龍、飛弾光星

 

 準決勝を3位で突破し、最終日の決勝は心身共に力がみなぎっていた。1走の三浦涼聖(3年)は抜群のスタートを切り、“コーナー職人”としての技術を遺憾なく発揮。トップでバトンを渡す。黙々とアップし、集中力を研ぎ澄ました2走の川野流星(3年)は「アップの時からスピードが出ていた」と勢いそのままに続き、3走・高瀬翔龍(3年)は力強い走りで後続を引き離す。練習後も毎晩自主練習を続けた飛弾光星(3年)は、仲間の期待を背負いトップでゴールを駆け抜けた。

 

 高校から陸上を始めた三浦は「インターハイ(全国高校総体)出場の6位が目標だったので、優勝できるとは思っていなかった。自分を信じて何も考えず走ることができたのが良かった」と喜び、高瀬は「練習が休みの日もリレーメンバーとは一緒にいた。チームワークの勝利」と笑った。

 

 8月4日から始まる全国高校総体の陸上競技。キャプテンの飛弾は「1日でも長くみんなと一緒にいたい。お世話になった方々のためにも、もう一段階いいところを見せたい」と活躍を誓った。上杉監督は「これまでやってきたことを出し切り、悔いのない走りをしてほしい」と言い、お前たちは強い!とトラックに送り出すつもりだ。

 

チームワークで全国高校総体も駆け抜ける

 

(柚野真也)

大会結果