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2018県高校総体レポート(柔道競技・男女) 男子は柳ケ浦が2年連続で団体王者に 女子団体は大分西が3年ぶりの優勝

2018県高校総体レポート(柔道競技・男女) 男子は柳ケ浦が2年連続で団体王者に 女子団体は大分西が3年ぶりの優勝

 男子団体は2年連続優勝の柳ケ浦が他校を圧倒した。昨夏の全国高校総体団体5位を経験した山口良太、平山隆博、土谷颯太が最終学年となり、今大会個人90kg級を制したキャプテンの服部竜也(3年)が加わった布陣は盤石だった。

 試合前に服部が「いつも通りの柔道をしよう」と声を掛け、全員が気負うことなく“一本取る柔道”を目指した。準々決勝を全て一本勝ちで勝利すると、準決勝では得意技が次々と決まり、決勝でも危なげない試合運びで栄冠を手にした。

 全国高校総体に向けて、春から関東の大学への出稽古を中心とし、筋力トレーニングも増やした。「もっと強くなりたい」と選手が練習メニューを考え、自主性を身につけた成長の跡は好結果が示している。見据えるのは昨年を超える結果だ。服部が「まだ何も成し遂げていない」と話したように誰一人満足していない。

 

盤石の強さを見せた柳ケ浦 

 

 

 女子は大分西が3年ぶり4回目の優勝を果たした。名郷未祐、河野真美、中間瑞紀のオール2年生チームは、団体戦では失点なしで優勝し、個人戦でもそれぞれが優勝する快挙で締めくくった。

 先鋒の名郷が、「自分の役割は勝って勢いを与えること」と、先手必勝で相手に攻める隙を与えず一本勝ちでいい流れをつくった。

 昨年は1年生ながら全国高校総体個人戦に出場した河野と中間は、「今年は団体戦も」と強い思いを胸に秘め試合に挑み、実力通りの試合運びでポイントを取った。「みんなが一丸となって勝つことに集中できた」(河野)、「優勝するための練習をしてきた」(中間)と勝因を口にした。

 

失点なしで優勝した大分西

 

 

力強いムードメーカー

 

河野真美(2年)

2001年11月17日生まれ、163cm、坂ノ市中学校出身

 

 昨年に続き、個人戦70kg級で優勝した河野にとって、団体戦の優勝は格別だった。「みんなで一生懸命練習して、一丸となった結果」と満面の笑顔を見せた。

 チームのムードメーカーは、試合前も仲間が緊張しないようにおしゃべりで和ませる。笑顔を絶やすことはないが、試合になるとスイッチが入り、キレのある技で相手をなぎ倒す。団体戦決勝では、得意の背負い投げで優勝を決定づけた。試合後は「みんなで全国に行きたかったのでうれしい。でも準決勝で一本取れなかったので、まだまだ」と反省を口にするところに伸びしろを感じる。

 昨年の全国高校総体個人戦では「何もできなかった」と1回戦敗退。今年の夏は個人、団体で1勝することが目標だ。

 

 

(柚野真也)

2018県高校総体レポート〜憧れの舞台を目指して〜

PICKUP PLAYERS FILE

 

努力惜しまず、勝利を追う

 

平山隆博(3年)

2000年8月11日生まれ、172cm、120kg、曽根中学校(福岡県)出身

 

 男子100kg超級決勝は、開始54秒で得意技の払腰で決着。平山は両手の拳を握りしめ、小さくガッツポーズした。

 最重量級の王者として、昨年の県新人大会から県内では負けなし。昨夏の全国高校総体団体では5位に入賞し、自信を得た。「あの夏から一番成長した」と小倉昌昭監督は目を細める。

 自ら課題を見つけ、練習に取り組む。「やらなければいけないことがまだまだある」と本人はいつも謙虚だ。「100kg超級では身長172cmは小さい。だから気持ちで負けないように練習する」と努力を惜しまない。

 全国高校総体には個人、団体で出場。「オール一本勝ちを狙う」と迷いなく勝利を追う。