
大分トリニータ シーズン総括 戦い方を徹底できず低迷、降格危機で現実路線へ 【大分県】
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最後の全国高校総体と決めていた。男子3メートル板飛び込みに出場した茶木壱星(大分舞鶴2年)は10位となり競技生活に終止符を打った。「入賞を目指していたので悔しい。力が足りなかったが、地元開催でたくさんの応援の中で演技できたことは一生の思い出になる」と込み上げる感情を抑えることができなかった。
幼稚園の頃に飛び込みを始めた。その頃から指導者であり父親の康寛さんとは師弟関係。遊び場だったプールが練習場となり、多くの時間を過ごした。熱心な指導と才能と努力がかみ合い、数々の全国大会に出場した。中学2年時には全国JOCジュニアオリンピックカップ春季大会3位になるなど実績を残した。茶木は「辛いことの方が多かったけど、競技を通して多くのことを学べた。努力は嘘をつかない。それは今後の人生にも役立つ」と振り返る。
全国高校総体では10位となった
大会前に競技を辞めると伝えたとき、「自分が決めたことなら、それでいい」と康寛さんは反対することはなかった。最後の演技を終え、茶木は父の元に真っ先に向かった。「軸がブレた」「回転が速すぎた」など、いつもと変わらぬ熱血コーチとしての技術指導があったという。ただ、最後に「お疲れさま。よく頑張ったな」との言葉がうれしくもあり、寂しかった。
茶木には叶えたい夢がある。「小さい頃から医者になりたかった。苦しんでいる人を助けたい。その思いは変わらない」。康寛さんは「この夏で競技を辞めるんだろなと薄々感じていた。次の目標の向かって頑張ってほしい」とエールを送った。
競技生活に終止符を打った茶木壱星
(柚野真也)
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