
大分トリニータ シーズン総括 戦い方を徹底できず低迷、降格危機で現実路線へ 【大分県】
その他
全国高校総体柔道競技
8月11日 レゾナック武道スポーツセンター
男子個人60キロ級 決勝
○吉村悠之介(柳ケ浦) 僅差 山本風来(愛知・大成)
吉村悠之介(柳ケ浦3年)は、柔道男子個人60キロ級で春夏連続の日本一を果たした。優勝が決まった瞬間、万感の思いが込み上げた。「これまで支えてくれた方々の顔が思い浮かんだ。結果を出せず苦しい時期もあったが、そこからはい上がり、最高のストーリーで終わることができた」と涙した。
全国高校総体(インターハイ)は苦しい試合が続いた。初戦となる2回戦から決勝までの5試合は全てゴールデンスコア(延長戦)。一本を取る柔道スタイルを持ち味とする吉村が一本勝ちしたのは、準決勝での大内刈りを決めた試合のみ。3月の全国高校選手権を制した王者の輝きはなかったが、冷静に試合を進め、「前に向かっていく己の柔道を貫いた」と松谷鯉太郎監督。強気の攻めの柔道が勝利を呼び込んだ。
前に向かう柔道を貫いた
3月の全国高校選手権で優勝して以降、日本一になったプレッシャー、「勝って当たり前」という周囲の期待に押しつぶされた。さらに5月に左足首の靱帯(じんたい)を損傷し、結果が出ない時期が続き、自分の柔道を見失いかけた。6月の県高校総体では決勝戦で敗戦。「不甲斐ない試合をしてしまった」と、どん底を経験した。ただ、「(2位でも)開催地枠でインターハイに出られる」ことに幸運を感じ、「ピンチはチャンス」と開き直った。
今大会の苦戦は想定内と内容は度外視し、勝つことだけに集中した。母は厳しい減量を支えてくれたが、応援に来たら負けるというジンクスがあったため、それを払拭したかった。どんなに仕事が忙しくても毎回試合を見に来てくれる父への感謝も結果で恩返ししたかった。決勝の畳に上がる前に両親や祖父母、妹、親戚らの顔が見えた。「やるしかない」と腹をくくった。僅差勝利となったが、石にかじりついてでも勝ち切る執念は見るものの心に刻まれた。吉村は「将来は日の丸をつけて戦いたい」と大きな目標を打ち立てた。
優勝が決まった瞬間に涙があふれた
(柚野真也)
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