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全国高校野球大分大会 メインキャストが戻り、力強さを増す明豊 【大分県】

全国高校野球大分大会 メインキャストが戻り、力強さを増す明豊 【大分県】

第106回全国高校野球選手権大分大会

準々決勝 7月23日 別大興産スタジアム

明豊  060 200 03|11

柳ケ浦 000 200 00|2(8回コールド)

 

 役者がそろい、調子も上々。4連覇を目指す明豊が準々決勝で柳ケ浦を圧倒し、8回コールド勝ちで次のステージに駒を進めた。春に手首の手術をして出遅れた高木真心(3年)が復調し、新型コロナウイルス感染で3回戦は登録メンバーから外れた木村留偉(同)、野田皇志(同)が復帰した。俊足巧打を持ち味とする木村、高木が1、2番を形成し、エース野田は終盤にマウンドに立ち、無失点で試合を終わらせた。

 

 高木は初回に死球を受けて出場が危ぶまれたが、「問題ない」と川崎絢平監督に直訴し、強行出場。次の打席では右中間を抜ける3点適時打を放った。1年の頃から夏の甲子園に出場する経験豊富な明豊のキープレーヤーは、この試合で2安打3打点と勝利に貢献、完全復調の兆しを示した。「手術して今大会に間に合うか不安もあったが、状態は悪くない。夏に懸ける思いは誰よりも強い」と言い切った。

 

完全復調の兆しが見えた高木真心

 

 投打の主力は戻ったが、他のメンバーも脇役になるつもりはない。先発マウンドを託された左腕・寺本悠真(3年)は5回3分の1を投げ、被安打2、失点2で試合をつくった。川崎監督は寺本の安定感を評価しており、「調子が悪いなりにしっかり投げてくれた」とねぎらった。

 3回戦で本塁打を放った芦内澄空(同)は、この試合から3番に座り3打点と勝負強い打撃で好調を維持する。攻守で投手を助けたが「60%の出来」と自己評価。「まだまだ、こんなものではない。もっと状態は上がる」と主役に名乗りを上げる。

 

 川崎監督は「序盤に大量得点でき、ウチのリズムで試合ができた。(打線の)売りである木村、高木が戻って、相手にプレッシャーをかけることができた。野田もしっかり投げることができた」とメインキャストの復帰を喜び、試合を重ねるごとにチームの底上げができたことに手応えを感じている。この試合から決勝まで中1日で3連戦。「一戦必勝であることに変わりないが、ここからが再スタート」と優勝に向けてリセットする。王者に慢心はなく、調子は上向くばかりだ。

 

試合を重ねるごとに調子が上向く芦内澄空

 

 

(柚野真也)