第106回全国高校野球選手権大分大会のパンフレットの表紙を飾ったのは、川辺加奈子（鶴崎工業３年）の作品。多数の公募から最優秀賞に選ばれ、開会式で表彰されて喜びを爆発させた。「表紙に採用されると聞いたときは驚いて声が出なかった。実際にパンフレットを見たが、これが皆さんの手元に届くと思うとうれしい。いい思い出ができた」

　デザイン部と放送部を兼任する川辺は、デジタルデザインを得意とする。今回受賞した作品は、投手と打者をシルエットで描き、背景に黄色や緑色、オレンジ色などビビッドな色調で水しぶきを表現して躍動感を与えた。「構図を決めるまで時間がかかったが、（背景の）配色のバランスがぴたりとハマった。全力でプレーする選手たちの思いを表現できた」と説明する。

最優秀賞に選ばれた川辺加奈子

　昨年の秋から練習試合や公式戦をスタジアムに観に行き、構想を練っていく中で、高校野球の魅力に引きつけられた。「チーム一丸となって勝利を目指す選手の姿に感動した。野球が好きになった」。今大会もスタジアムに足を運び、応援するという。「３年生にとっては最後の大会となるので、悔いの残らないようにプレーしてほしい」とエールを送った。

選手たちに「悔いの残らないプレーをしてほしい」とエールを送った

（柚野真也）