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ボクシング ワンパンチで日本一を狙う中路剛瑠(王子中3年) 【大分県】

ボクシング ワンパンチで日本一を狙う中路剛瑠(王子中3年) 【大分県】

 日本一を目指しリングに立つ。abox Akamine Fitness Boxing Gymに所属する中路剛瑠(王子中3年)は西日本チャンピオンとして、明日から始まる「第10回全日本UJボクシング王座決定戦」に挑む。これまで公式戦での試合経験は少ない中路だが、パンチ力を生かし「KOを狙いたい」と意気込む。

 

 身長161cmで68キロ級に出場する中路はファイター型。小学2年から4年間空手道場に通い、中学1年の夏にボクシングジムのあるビルの前で、ミットをたたく音を聞き、その心地良さに引かれてボクシングを始めた。空手と異なるステップワークは今でも苦心するが、中路にはパンチ力がある。ジムの赤峰大士会長は「最近は小学生年代から競技を始める選手が多い中で、勝つためには長所を生かすしかない。剛瑠は空手をしていた影響があるのか、相手の攻撃を怖がらずに(拳を)振り抜くことができる」とワンパンチで勝機を狙うスタイルを伝授してきた。

 

強烈なパンチを打つ中路剛瑠

 

 西日本チャンピオンになるまでは週3回の練習だったが、今はジムに通わない日は体力をつけるために走り、家で筋力トレーニングを課す。母・ひとみさんは「試合に出るようになって顔つきが変わった。勝ちたい気持ちが強くなったのだと思う」と息子の変化を感じた。大会に向けて中路は、強烈な右ストレートと左フックのコンビネーションを武器に、リングに上がることを楽しみにしている。「やれることはやった。初めての全国大会となるが緊張せず、大振りにならずに自分のスタイルを出したい」

 

 赤峰会長は「パンチが当たればチャンスはある。全ては経験。高校でもボクシングを続けると聞いているので、会場の雰囲気や緊張感を楽しんでほしい」と送り出す。ひとみさんも現地で応援する。リングに上がる前の息子にはこう声をかけるつもりだ。「何かを感じ取って帰ってほしい。今この時しかない経験をしてほしい」。期待を背負い、中路はジム初となる日本一の栄冠を目指す。

 

 

「ここまで来たら日本一を狙いたい」と語る

 

 

(柚野真也)