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春の高校バレー県予選 女子 苦境で示した王者の底力 東九州龍谷が27年連続の春高切符 【大分県】

春の高校バレー県予選 女子 苦境で示した王者の底力 東九州龍谷が27年連続の春高切符 【大分県】

第79回全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)大分県代表決定戦
11月1日 クラサス武道スポーツセンター
女子決勝
東九州龍谷3(25―21、25―18、25―13)0大分商業

 東九州龍谷が大分商業をストレートで下し、27年連続42回目の春高出場を決めた。スコアが示す通りの順当な勝利だったが、第1セットでは大分商業の粘りに苦しむ場面もあった。苦しい展開を耐え抜いた第1セットに、全国の頂点を争ってきたチームの経験値が凝縮されていた。

 立ち上がりは大分商業の勢いに押された。相手の粘り強い守備を前に攻撃のリズムをつかめず、先行を許す。竹内誠二監督は「力ずくで何とかしようという雰囲気があった」と振り返る。負けられない一戦への気負いが選手たちの動きを硬くしていた。

 それでも王者は崩れなかった。一進一退の攻防が続く中、20点を過ぎてから勝負の流れを引き寄せたのがキャプテンの忠願寺莉桜(3年)だった。力強いスパイクで連続得点を奪い、最後はサービスエースで締めくくった。25―21。苦しみながらも第1セットを奪い切ったことが、その後の展開を大きく左右した。

 竹内監督は「インターハイ(全国高校総体)や国スポでも、終盤に逆転してセットを取った経験がある。それが自信になっているのだと思う」と分析する。劣勢でも慌てず、目の前の1点に集中する。全国の強豪との戦いで培った勝負強さが、ここ一番で発揮された。

ブロックとレシーブから攻撃の起点を作った

 第2セット以降は一転して東九州龍谷のペースとなった。リベロの大橋乃々(2年)を中心に安定したレシーブで攻撃の起点をつくり、鎌倉詩織(3年)を中心に得点を重ねた。相手が粘り強くボールをつないでも攻撃の手を緩めない。守備から攻撃への連動がかみ合い、25―18、25―13とセットを連取。大分商業に反撃の糸口を与えなかった。

 ただ、今回の勝利までには難しい調整もあった。インターハイ、国スポと全国大会が続き、選手たちの疲労は蓄積していた。先発メンバーが固定されていることもあり、竹内監督は技術の向上より回復を優先。「やるべきことは積み重ねてきた。ベストの状態なら対応できる」と練習量を抑えて決勝に備えた。

 選手たちにとって難しかったのは気持ちの切り替えだった。鎌倉は「(国スポ開催地の)青森から帰ってきてすぐに、この大会だったので最初は切り替え切れていなかった」と明かす。チームでミーティングを重ね、課題や目標を共有。約2週間をかけて再び春の高校バレーへと意識を向けた。

春の高校バレーでは日本一を狙う

 今季はインターハイ準優勝、国スポ3位。日本一まであと一歩に迫りながら、その壁を越えられずにいる。鎌倉は「練習ではできていることが試合になると緊張してできなくなる」と課題を口にする。技術だけでは埋められない差があることを、全国の舞台で痛感してきた。

 だからこそ、3年生にとって最後の春の高校バレーに懸ける思いは強い。「キャプテン一人に任せず、3年生それぞれが持ち味を出して支えたい」。鎌倉の言葉には、個人の力だけでなく、チーム全員で頂点を目指す決意がにじむ。

 県内27連覇は通過点にすぎない。求めるのは7年ぶりの全国制覇。2度の悔しさを味わった選手たちに、もう一度頂点へ挑む機会が巡ってきた。最後の大舞台で問われるのは積み重ねてきた力を重圧の中でも発揮できるかどうかだ。 (柚野真也)


大会結果

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