監督の哲学 押し付けない指導で選手の力を引き出す飯田朱音監督(昭和学園高校バドミントン部) 【大分県】
バドミントン
県高校総体 バドミントン男子団体 総合力で上回った別府鶴見丘が7連覇
大分県高校総合体育大会
5月28日 べっぷアリーナ
バドミントン男子団体
決勝 鶴見丘 3-2 大分西
県高校総体、バドミントンの男子団体決勝で別府鶴見丘は大分西に3−2で勝ち、7連覇を達成した。苦しみながらの勝利であったが伊藤大貴監督は「接戦に勝つのが鶴見丘。勝負強い鶴見丘らしさを出せた」と選手をたたえた。
個人シングルス優勝の後藤遥斗(2年)と準優勝の健木鼓哲(同)を擁する大分西との決勝戦。別府鶴見丘は警戒していた2人に苦しめられたが総合力で上回った。キャプテンの安部暢人(3年)は、「(自分が出た)第1ダブルスで負けたのは悔しいけど、全員でフォローできる強さが鶴見丘にはある」と胸を張る。
7連覇した別府鶴見丘
決勝では第2ダブルスと第1シングルスで2勝し先手を取ったが、第2シングルスを落として2−2となる。ここで力を発揮したのが第2ダブルスに続き、第3シングルスに出場したエースの谷和隼(同)だった。「攻め切った方が勝つ」と勢いづく相手に対し、受け身になることなく緊迫した場面でも強打と巧打を使い分け、流れを渡さなかった。
ポイントが入るたびに両者は大きな声で気合を入れ、緊迫した展開は第3ゲームまでもつれたが谷は冷静だった。「相手が疲れているのが分かった」と得意のバックストレートを打ち分け、じわりじわりと相手の体力を消耗させ、終盤に一気に引き離して勝利を呼び込んだ。最後のショットが決まると、ベンチから仲間が飛び出し、歓喜の輪ができたが、谷は「これが終わりではない、これから九州、全国と続く。もっとレベルアップしないと、この先は勝てない」と喜びに浸ることはなかった。安部も同様に「これまでやってきたことは間違いではなかった。(個人的には)悔しい大会となったがリベンジするチャンスはある。大事なのはこれから」と先を見据えた。
優勝の立役者となった谷和隼
(柚野真也)