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県高校総体前特集 バスケットボール男子② 理想のチームとなりつつある大分上野丘

県高校総体前特集 バスケットボール男子② 理想のチームとなりつつある大分上野丘

 バスケットボールの県高校総体が29日から始まる。準々決勝まではトーナメント方式となり、その後は勝ち抜いた4チーム総当たりの「決勝リーグ」で全国高校総体(インターハイ)出場の1校を決める。男子の県高校総体前特集の第2回は、前回大会と南九州四県対抗バスケットボール選手権大会県予選(南九予選)で準優勝した大分上野丘を紹介する。

 

 中学時代に全国大会を経験した選手が最終学年となり、下級生にはスピードや高さに秀でた選手が加わり戦力は整った。今村泰三監督は「理想に近いメンバーがそろった。今年はチャンスの年」と期待する。今村監督の理想は「オールラウンダー5人が、点を取りアシストもする。速攻やここぞという場面で外角からのシュートが決まる」。そんなチームの原型が今年はあるという。

 

 監督の理想を最も体現するのがキャプテンの安部剛史(3年)。運動量とスピード、技術を備える。得点能力が高く、最近は飛び込みリバウンドを身に付けた。身長は172㌢だが「『小さいからリバウンドを取れない』というのは言い訳でしかない」と、高い次元でバランスの取れた選手になった。今村監督からの信頼は厚く、「剛史がチームの中心であることは間違いない。周りをうまく使えるようになれば、対戦相手にとってもっと怖い存在になる」とさらなる成長を期待する。

 

チームの精神的支柱でもある安部剛史

 

 南九予選では、山場となった準決勝の大分舞鶴戦で、試合の入りが悪いながらも徐々に追い上げ、終盤で突き放してチームの底力を示した。決勝の柳ケ浦戦は「舞鶴に勝ってホッとした部分が出た」と安部。第1クオーターで7-31と一気に引き離され、追い掛ける気力を失った。惨敗に終わったが、大会を通しての収穫は多い。けがから復帰した下城典雅(3年)の調子が上がり、流れを変えるシックスマンとして茅嶋春飛(同)が活躍。今村監督は「下城が計算できるようになり、シュート力がありサイズもある茅嶋がベンチにいることで、戦い方の幅は広がる」と話す。また、今大会はベンチ入りしなかった190㌢を超える1年生が加われば、リング下の攻防で上回れる。

 

 進学校であるが故に県高校総体で3年生のほとんどが引退する。そのため、“最強メンバー”として戦える最初で最後の大会となる。安部は「このメンバーでインターハイまでバスケをしたい。壁は多いがやれることはある」と気を引き締めた。今村監督は「南九予選はいい経験になったが、終わりではない。もう一回鍛え直す」と理想のチームに仕上げる。

 

試合の流れを変える茅嶋春飛

 

 

(柚野真也)

 

大会結果

2023年度