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#スポーツのチカラ 県高校総体直前特集 アーチェリー

#スポーツのチカラ 県高校総体直前特集 アーチェリー

 アーチェリーは、県内では男女とも大分東明が圧倒的強さを誇る。新型コロナウイルスの影響により全国への道が閉ざされている以上、県高校総体は自分、そして記録との戦いの場となりそうだ。9月にクラウドファンディングにより全国大会を開催しようという動きもあるが詳細は未定。3年生にとっては、これが最後の公式試合になる可能性も高い。

 

 現在、大分東明には600点以上をコンスタントに出せる全国レベルの逸材がそろっている。男子の絶対的エースは宮成孝輔(3年)。ジュニアアスリート発掘事業の1期生はバスケットボールからアーチェリーに転向。1年時には競技歴わずか2カ月で県高校総体個人優勝を成し遂げ、周囲を驚かせた。その後も輝かしい成績を積み重ね、昨年は全国高校総体の団体戦5位入賞に貢献、国体では個人優勝をした。卒業後は、アーチェリーの強豪・近畿大学への進学が決まっている。目標はオリンピック出場、そして金メダルだと公言してはばからない。

 

大分東明は男女ともレベルが高い

 

 女子の注目選手は朝久野奈波(3年)。1年の頃から大舞台を幾度も経験しているが、挫折も多く、悔しさをバネに成長を続けてきた。昨年も夏の九州大会個人で大敗を喫したが、その数カ月後の九州新人大会で個人優勝し、修正力の高さを見せつけた。この両名は練習量の多さも圧倒的。人一倍の努力を結果につなげてきたといえる。

 

 宮成と良きライバル関係にあるキャプテンの釘宮光洋(3年)や、昨年の九州大会団体優勝の原動力となった石川紅葉(3年)、国体に出場した矢野碧海(3年)も若干のムラはあるものの実力は確か。それだけに、主力メンバーを指導してきた元木一成前顧問は「今年は男女ともに全国優勝を狙えるチームだった」と悔しさをにじませる。

 

 選手たちの当面の目標は団体戦のメンバーに選ばれること。これは学年に関係なく、県の記録会などの成績を基に決定される。選手たちは1日200本以上矢を放ち、鈍った感覚を取り戻そうと必死だ。元木前顧問は「苦境の中ではあるが、自己ベストを目指して頑張ってほしい。この経験はこれからの人生で大きな糧になる」と話した。

 

県総体は自己ベスト更新の場とする

 

 

(甲斐理恵)