県高校総体直前特集 バレーボール女子①東九州龍谷 新体制となっても高速バレーは不変 目指すは日本一のみ

2019/05/25
  • 高校総体

 県高校総体が6月1日から始まる。東九州龍谷が19年連続35回目の優勝を狙う女子バレーボールは、今大会も同高が絶対的王者として大きく他をリードするが、肉体改造で選手個々の身体能力を引き上げる国東、技巧派がそろう臼杵、大分商業が追う。大会直前企画として1+3強のチームの現状と注目選手を紹介する。

 

 昨年度末、高校3冠(春の高校バレー、全国高校総体、国体)大会で12度の優勝に導いた相原昇監督が退任。コーチとしてチームを指導していた竹内誠二氏が後任に就き、新たにスタートした。

 前監督が築いた高速バレーを引き継ぎ、新1年生を積極的に起用した全九州バレーボール総合選手権大会では、準決勝、決勝をフルセットの末に勝ち、頂点に立った。竹内監督は「苦戦するのは想定内だったが、新しい選手を試すことができたし、これまでの東龍(東九州龍谷)のバレーを継続できた」と振り返った。

 

 この大会ではエースの室岡莉乃(2年)がU-18日本代表のイタリア遠征から帰国直後でコンディション不良であったこと、準決勝、決勝の対戦相手が開催県の長崎県代表で完全アウェーの雰囲気で試合をしたことなど、東龍としては厳しい条件だった。それでもキャプテンの荒木彩花(3年)が184㌢の長身を生かし、高校生離れした圧倒的なブロックで相手の勢いを止め、リベロの吉田鈴奈(3年)が強烈なスパイクやサーブを次々と拾い、チームに安定感を与えた。

 

 軸となる3年生がブロックとレシーブの連係でリズムをつくることで、下級生たちは思い切りよくプレーできている。新チームはこれまでのチームに比べ身長の小さい選手が多いが、「どんなボールにも食らいつく魂のバレーをしたい。簡単ではないが日本一は譲れない」と竹内監督。日本一を宿命づけられたチームを背負うプレッシャーは想像を絶するが、「プレーするのは選手であり、心の奥底にある勝ちたい思いを引き出せることができればいい」と気負いはない。

 

 選手もこれまでと同様に周囲の声に惑わされることなく、自分のプレーに集中する。荒木は「新チームになって九州大会で優勝したが、セットごとに調子の波がある。コートに立っている選手は下級生が多いが、3年生がもっと自覚を持ってチームを引っ張っていかなければいけない。まずは県総体に勝ってインターハイ(全国総体)で日本一を目指す。相原先生あっての東龍と言われないように、力強いバレーをしたい」と貪欲な姿勢を示した。

 

竹内誠二監督の下、日本一を目指す東龍

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