県高校総体直前特集 バレーボール女子④ スーパールーキー加わり陣容整う大分商業

2019/05/31
  • 高校総体

 強化3年計画を終え、チームを引っ張ってきた選手が抜けた穴は大きかった。新チームとなって初の公式戦、県高校新人大会では思うような戦いができず、準決勝で臼杵に完敗。方向性を模索する日々が続いた。

 

 大きな変化が訪れたのは今春。新1年生として、中学選抜のキャプテン嵯峨暖菜、同エースの秦佳叶が加わり、チーム力が飛躍的に上がった。「元々、守りは良かったが、そこに攻撃力のある2人が加わったことでいい化学反応を起こしてくれた」(森栄一郎監督)

 

 センターの嵯峨は技巧派選手。長身から繰り出すスパイクはコースが読みづらく相手を翻弄し、ブロックで仕留めることもできる。レフトの秦は大分でもトップクラスのパワースパイカー。ジャンプ力があり、恵まれた体躯から強烈な球を叩き落とす。

 「1年生だからミスしてもしょうがない、は通用しない。自分にできることを精一杯して3年生にとって最高の試合にしたい」(嵯峨)、「相手が嫌がるプレーを考えて実践したい。目標は東龍(東九州龍谷)を倒して優勝すること!」(秦)。中学から大舞台を経験しているだけあり、考え方も度胸も高校1年生のレベルをはるかに超えている。

 

 加えて、昨年夏からけがで休んでいたキャプテン後藤優姫(3年)の復帰も大きい。復帰戦となった県高校新人大会では、本調子と呼ぶには程遠かったが、現在は万全に近い状態だ。戦力的にも、精神的にもチームを活気づけている。

 

 県高校総体では、決勝リーグ戦の初戦で東龍との対戦が想定される。潜在能力が高いとはいえ、1年生の2人はまだ経験値が低い。チームに加入して日が浅いため連携などにも不安がある。決勝リーグ最終日では臼杵、国東との連戦も控えており、初戦の試合内容が大きなキーポイントになりそうだ。

 

県高校総体に向けて戦力は整いつつある

 

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