注目選手 バスケットボール男子(1) チームを背負うエースの現在地 【大分県】
2025/02/24
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初めての公式戦を経て、新チームの土台は固まりつつある。チームをつくる上で核となるエースの存在は大きい。今回はバスケットボール男子・県高校新人大会でベスト4チームのエースの現在地をチェックした。
未完の大器が挑むエースへの道
古閑蓮(柳ケ浦1年)
得点力4 アシスト力3 リバウンド力4 ディフェンス力3 経験3 ポテンシャル5 *各5点満点
身長2メートルを超える留学生や、全国高校選手権大会(ウインターカップ)を経験した2年生がそろうチームの中で、中村誠監督がエース候補として名前を挙げたのは、1年生の古閑だった。183cm、70kgと体の線は細く、経験も浅い。しかし、中村監督は「ポテンシャルがあり、伸びしろがある」と、その才能に大きな期待を寄せる。
古閑の武器は、鋭いドリブルから繰り出すスムーズなシュート動作だ。シュートタッチが柔らかく、3点シュートの成功率も高い。特に、試合の流れを変える場面での長距離砲は、チームの得点源となりつつある。一方で、プレーの迷いや周囲との連携ミスも目立ち、経験不足が課題となる。「しっかり自分をコントロールして、チームのみんなが頼りにする選手になりたい」と古閑は語る。
フィジカルの面ではまだ劣る。体格の大きな相手とのマッチアップでは当たり負けする場面も少なくない。しかし、ポジション取りや間合いの工夫で対応しようとする姿勢は、すでに成長の兆しを見せている。さらに、練習では留学生や体の強い選手を相手に積極的にぶつかり、コンタクトプレーの強化に励む。「もっと強くなりたい。厳しい相手と戦うことで、自分を鍛えられる」と古閑の目には闘志が宿る。
未完の大器が、エースとしての自覚を持ち始めた時、チームはさらに強くなる。古閑の成長が、チームの未来を大きく左右する。