国東高校 オール国東集結。足を絡めた攻撃で目指せ甲子園
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昨秋の九州大会予選決勝、逆転負けで優勝を逃したショックは想像以上に大きかった。「1カ月以上は引きずっていたが、気持ちを切り替え、冬場はとにかく走った」と染矢監督。グラウンドだけではなく、坂道、砂浜と場所を変え、走り込んだ成果はチームの武器となった。特に3年生は下半身が大きくなり、走力が増した。
元々つなぎの野球を得意としていたチームは、長打力に頼らず、機動力や小技などを駆使することで大量点を呼び込むことを可能にした。打線に切れ目がなく、対戦相手によって変幻自在に打順を組み替えることができる。投手力、守備力も高く“スモール・ベースボール”が国東高校の代名詞だ。
主力となるキャッチャー國廣、ショート溝部、サード宮内、センター高木は昨年からレギュラーに定着しており、守備だけでなく攻撃でもチームを引っ張る。ピッチャーは上背があり、丁寧にコースを投げ分ける入江とキレで勝負する井上が軸となる。
優勝候補の明豊に今季県内公式戦で唯一勝ったのが国東。「ウチの選手は苦手意識がないし対戦するのが楽しみ。そこまで勝ち上がるのが大変だけど」と笑う染矢監督の顔は自信にあふれていた。国東地区の中学出身の選手が集結したオール国東で甲子園を目指す。
部員のほとんどが国東地区の中学出身者
戦力分析(10段階評価)
攻撃力7
俊足の1番宮内が出塁すれば得点率は高い。4番でもしっかり送りバントができ、つなぐことができる。2年生の7番織田が好調で打線のカギとなる。
守備力8
昨年からチームの主力選手が最上級生となり守備力は高い。安定感があり、簡単に崩れることはない。
機動力8
冬場の走り込みで走力がアップ。チーム最大の武器であり、好投手と対戦したときに威力を発揮しそう。
選手層6
3年生のレギュラー陣に不安はないが、経験の少ない2年生の底上げが課題となっている。
投手力7
先発、抑えとフル回転する入江と井上が柱となり、その間の継投を他の投手で埋めることになる。
小技の効いた機動力野球が武器