大分西高校 諦めない気持ちと確かな結束力で勝負に出る

2017/06/22
  • 高校野球

7月8日から夏の甲子園予選がいよいよはじまる。

今年は第1シードの明豊高校、大分商業高校が

昨年秋からの大会を見る限り、頭ひとつ抜けた存在だ。

それでも、チームとは生き物であり、同じものはふたつとない。

どの試合にピークを持っていき、設定した目標によってもチームは大きな変貌を遂げる。

甲子園予選直前企画と題し、シード校8チームと注目2チームを紹介する。

第1回はノーシードだがピッチャー瀬山を中心に結束力の高い大分西高校。ダークホースとなるか!?

 

 最後まで粘り強く、諦めずに戦う――。大分西高校の信念である、この言葉を体現してくれたのは昨年の3年生たち。夏の大会では8点のリードを許しながらも終盤で逆転し、諦めない西高魂を証明した。

 

 日頃の練習から後輩一人ひとりに叱咤激励する先輩の思いを感じてきた今のメンバーは、勢いそのままに秋の九州予選でベスト4の成績を残すことができた。6人の先輩たちがつないでくれた勝負に対する強い気持ちがチームの結果となり、この先も伝統として受け継がれていくだろう。

 

 今年3月にエースの瀬山がケガで離脱。春の九州予選には出場できず悔しい思いをしたが、勢いのあるボールを投げ込む藤川が目覚ましい活躍でチームを支えた。このピッチャー2人を軸にした戦いとなるが、笠木、大倉と走力に長けた選手たちの活躍にも期待できる。

 

 こうすれば必ず勝てるということのない世界だからこそ、「勝ち負けを考えるよりも万全の態勢で大会へ挑むこと。そして一戦一戦を無欲に戦うこと」と語るのは藤澤監督。自分たちの野球を知り、日頃の取り組みの中で重ねた努力が結果となる。それは野球だけではなく、学校生活でも同じ。「野球人である前に、西高の生徒であれ」と、勉強やあいさつ、掃除などの取り組みがひとりの「人」を作っていくと言う。自主性高い練習法と先輩の思いを受け、自分たちの野球に胸を張り挑んでいく。

 

戦力分析(10段階評価)

 

攻撃力:6 

笠木や瀬山が中心となるが、状況に応じたベースランニングを実践し、全員で走塁に磨きをかけている。様々な場面をシュミレーションした練習法を重ねてきた。

守備力:5

イージーミスによる無駄な失点をなくすことが課題。投手が打ち取った打球をしっかりとアウトにするなど、一つひとつのプレーを正確にしたい。笠木、大倉が軸。

機動力:6

キャプテンの笠木を筆頭に、瀬山や大久保といった実力あるメンバーが中心となる。大久保は意外性を持ち、良い意味で予想を超えたプレーをみせる。

選手層:5

チームがひとつになったときの力は大きい。ランナーコーチの頑張りもチームを支えている。

投手力:7

ケガ明けの瀬山と藤川の2本柱が鍵を握る。藤川は真っ直ぐのスライダーやチェンジアップを武器にし、緩急ある投球が持ち味。ピンチのとき、意気に感じ踏ん張ることの出来る努力家。

 

「最後まで粘り強く、諦めずに戦う」。それが大分西の信念でもある 

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