県高校野球選手権 投手陣でつかんだ優勝 柳ケ浦、接戦制し夏へ弾み 【大分県】
野球
九州地区高校野球大会県予選③ 三重総合 心を整え、挑戦者として立ち向かう
九州地区高校野球大会県予選で見えた4強の収穫と課題③
収穫:基礎体力向上の成果あり
課題:立ち向かう姿勢、心の強さ
ひと冬を越え、大きく成長した姿を見せた三重総合。第144回九州地区高校野球大会県予選では準決勝で敗れたが、那賀誠監督は「夏に向けて4試合戦えたことは大きい。ミスもあったが今の力は出せた」と振り返る。
冬場の成果は選手の体つきを見て一目瞭然。基礎体力を一から鍛え、食育で肉体改造を徹底した。体重は平均7〜8㌔の増量に成功した。「長打が増え、打球に力強さが増した」と那賀監督。打席に入った選手は自信にあふれ、迷いなくスイング。顕著だったのは捕手の井野紘希(3年)。豪快なパワーヒッターは、今大会は得点源として4番の仕事を全うした。投手は遊撃手と兼ねるキャプテンの高知穂壮(同)、1年の頃からマウンドに立つ小倉甲子郎(同)が核となり、どちらもコントロールを重視した投球術で試合をつくった。
課題はメンタル。「調子がいいときは相手に向かう姿勢が強いが、ミスが出ると心が折れ、チーム全体がシュンとなる」(那賀監督)。準決勝の情報科学戦では、その悪癖が出てしまい一方的な展開となった。相手に流れが傾いたときに、「チームの雰囲気を変える一発やピッチャーを奮い立たせる言葉を掛けたい」と井野。崩れたときに立て直す修復力が求められる。
大きな成長を見せた三重総合
監督インタビュー「冬場の練習の成果は出た」
選手は勝ち上がっていく中で、キャプテンとバッテリーを中心に一枚岩になれたときもあったが、崩されると弱さが出た。その中で冬場の基礎体力アップの成果は出せたと思う。(準決勝の)情報科学のバッテリーに抑え込まれたが、その他の3試合は力を出せた。
課題はメンタル。ミスをしても心は折れず立ち向かってほしい。試合の流れの中で修正できるようにならなければいけないし、心が強くならなければ勝負は勝てない。走る、振る、投げる、基本をもう一度徹底して元気な状態で夏を迎えたい。
今大会は4番の井野が得点源となってくれたし、8番、9番の連打からチャンスをつくることもできた。立ち向かう姿勢があれば力負けすることはないと感じた。
九州地区高校野球大会県予選
(緒方美香)