夏の甲子園予選特集 打ち勝つ野球で頂点目指す藤蔭

2018/07/01
  • 高校野球

 100回目を迎える夏の甲子園。この記念すべき舞台を目指し7月7日に大分県予選が始まる。頭一つ抜けた明豊が連覇を達成するのか、それともライバルが包囲網を築き行く手を阻むのか。優勝候補に名が挙がるシード4校を紹介する。第2回は第2シードの藤蔭高校。

 

 原秀登監督が「今年は打ち勝つチーム」と話すように、攻撃的なチームに仕上がった。前哨戦となる5月の県選手権では不安定な守備を補う攻撃力、相手を揺さぶる機動力を発揮し、準優勝した。「本来なら守備からリズムをつくりたいが、今年はそうはいかない。序盤を最少失点に抑え、後半は巻き返す粘りの攻撃ができている。これを必勝パターンにしたい」と戦い方が明確になった。

 

 春先から全選手がティーバッティング、素振り、フリーバッティングに1kgのマスコットバットを使って、体力をつけ、スイングのキレを増した。4番を担う奥園颯(3年)を軸に1番の御手洗孝紀(3年)から6番・橋本和真(3年)まで続く打線は強力で、「それぞれが状況に応じたバッティングができる」と原監督も自信を持っている陣容だ。

 

 毎週末は練習試合をぎっしり詰め込み、2チーム編成のダブルヘッダーで実戦経験を養った。「各ポジション2人以上で争える環境をつくった。大会が始まっても誰が出るか分からないから緊張感を持って練習ができている」と原監督。勝負にこだわり、勝つための野球を追求してきた。キャプテンの熊懐郁祐(3年)は「飛び抜けた選手はいないので泥臭く、泥だらけになって戦いたい」と全員野球で挑むと意気込みを語った。

 

 第2シードとなる藤蔭は大会9日目に初戦を迎えるため、開会式から1週間以上も間が開く。原監督は「緊張感を継続するのは難しいが、気持ちを緩ませず自信を持って試合を迎えさせたい。これから2週間ほど、お風呂に入るときも、食事するときも試合を意識しなさい。それが試合の大事な局面で現れる」と選手に説き、グラウンド外の行動も律し、7月15日の初戦に臨む。

 

部員82名、練習も活気にあふれている

 

  • LINEで送る

関連記事

ページトップへ