県高校野球選手権 投手陣でつかんだ優勝 柳ケ浦、接戦制し夏へ弾み 【大分県】

2025/05/28
  • 高校野球

 「打線が弱いのは分かっている。これでは夏は戦えない」と語るのは、柳ケ浦の鈴木聡監督。守備と投手力を武器に公式戦の緊張感を経たことは大きな収穫としつつ、あと1カ月半での打撃力強化に全力を注ぐと気を引き締めた。キャプテンの田原は「粘り強い守備を継続し、1点でも多く勝てるようにしたい」と夏への決意を語る。守備の要であるセカンド島袋二魁(3年)とショート亀安歩汰(同)の二遊間コンビは抜群のポジショニングと安定感でチームを支える。「守備の粘り強さこそが、うちの持ち味」(田原)と胸を張る。

 

 センバツでの初戦負けの悔しさを糧に、堅守とつなぐ打撃を徹底してきたチームは、地に足のついたプレーで県選手権を制した。だが、勝負はここからだ。鈴木監督は「(夏の大会に向けて)調整ではなく挑戦」と強調する。自らに足りないものを直視し、チーム全員で一歩ずつ前に進む覚悟をにじませた。

 15季ぶりの優勝を夏への勢いに変えることができるか。投手陣を軸に、課題を明確にした柳ケ浦は、すでに次の舞台を見据えている。

 

15季ぶりの優勝を飾った柳ケ浦

 

 

(七蔵司)

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