高校野球 エースの自覚が芽生えた寺本悠真(明豊2年) 【大分県】

2024/09/08
  • 高校野球

 春、夏の甲子園のマウンドに立った寺本悠真(2年)は、明豊の新エースとして期待されている。新チームになって最初の公式戦となった県高校野球選手権では、決勝の先発マウンドを託されたが、優勝を決めた瞬間はベンチだった。寺本は「チームとして勝てたことはうれしいが、9回を投げきれなかった。終盤に球が抜け、思うような投球ができなかった」と唇をかんだ。

 

 身長166cm、体重58kgの小柄な左腕は、打者の内角を突く制球力と度胸が光る。ピンチを切り抜けるたびに雄叫びをあげる投手は少なくないが、寺本は「ポーカーフェイス」。眉一つ動かさず、抑えて当然といった表情でマウンドを降りる。静かに闘志を燃やすタイプであることは川崎絢平監督も知っているが、県選手権でエース番号「1」を与えなかったのは、「自分の力でチームを勝たせる気持ちが見えなかった」と説明する。

 

県選手権では背番号10で投げた

 

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