高校野球 苦しみも悲しみも乗り越えた明豊が3年連続9度目の優勝 【大分県】

2023/07/27
  • 高校野球

 つらかったのは、昨年8月の練習試合中に当時2年生だった捕手の吉川孝成が、ファールボールを鎖骨付近に受けて、その3カ月後に帰らぬ人となったことだ。現実を受けとめるまで時間はかかったが、「チーム全員で野球ができることに感謝しながら、孝成と一緒に戦っているんだという思いでプレーしてきた」(西村)。今大会では、「孝成と一緒に甲子園に行く」を合言葉にチームが一つになった。中山は帽子のつばに「孝成と共に」と書き、ピンチの場面の度にその言葉を見て、気持ちを奮い立たせたという。

 

 甲子園では苦しみも悲しみも乗り越えた力を集結する。チームには野球ができる喜び、挑戦できる喜びが満ちている。西村は「孝成と甲子園で一緒に戦える。僕らには勝ち続けなければいけない理由がある」とチームの思いを代弁した。亡き仲間のために甲子園で大暴れするつもりだ。

 

3年連続9度目の優勝を果たした明豊

 

 

(柚野真也)

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