夏の甲子園県予選特集 注目校紹介(1) 真っ向勝負で頂点を目指す大分商業 【大分県】

2023/06/28
  • 高校野球

 高校球児の熱い夏がやってきた。憧れの甲子園を目指し、第105回全国高校野球選手権の県予選が7月8日に幕を開ける。大会序盤から激戦は必至、実力伯仲のトーナメントの頂点に立つのはどのチームなのか。大会を前に、優勝候補となるシード校を紹介する。

 第1回は春夏連続で甲子園出場を目指す大分商業だ。

 

 今春のセンバツ甲子園に出場し、選手の目の色が変わった。那賀誠監督は「野球に取り組む姿勢、考え方が明らかに違う」と話す。大振りをせず、バットを短く持って次の打者につなぐ。打てなくてもファウルで粘る。たとえ凡打になってもアウトになるまで全力で走る。プレーだけではない。練習から手を抜いていれば、互いに指摘し甘えを許さない。「ガムシャラにプレーすることがかっこ悪いとの思いがなくなった」(那賀監督)のは、甲子園の大観衆が一つ一つの全力プレーに対し、惜しみない大きな拍手を送ってくれたからだ。初戦で敗退したが、「また甲子園に戻って来いよ」との声は選手たちの心に大きく響いた。

 

 新チームになってから続ける肉体改造も成果が出ている。練習前におにぎりなどの糖質を取ることを徹底し、週2回、外部トレーナーが考案するメニューをこなすことで、体重増とともに筋質量が増えた。基礎体力が格段に上がり、スイングスピードの向上は、強い打球と飛距離を伸ばした。渡辺公人(3年)と豊田顕(同)の1、2番コンビは好調を維持し、今大会も高打率でチャンスを広げる役割を担う。長打を打てるようになった大道蓮(同)、本塁打を量産できる羽田野颯未(同)の主軸は勝負強さが増し、打線をけん引する。

 

チームの核弾頭・渡辺公人

 

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