高校野球 4強一番乗りの大分舞鶴、指揮官の采配がズバリ的中

2022/07/19
  • 高校野球

 采配はさらにさえた。五回2死満塁のピンチの場面で、守備固めとして“守備のスペシャリスト”田中洸太郎(3年)をグラウンドに送り、六回以降は打席に立たせると、2打数2安打4打点と大当たり。河室監督は「バッティングも練習から良かった」と当然の表情。普段はベンチ後方にどっしり構えるが、九回の攻撃前には最前列に来て指示。「俺がここまで来たのは初めてだ。試合が動くぞ」と選手の笑いを誘い、リラックスして打席に立たせた。サヨナラ打を放った甲斐に対しても「腹をくくって打て」と声を掛け、気持ちを奮い立たせた。

 

 チームに勢いをもたらす勝利に、河室監督は「これで力尽きないように、次も全力で持てる力を発揮するだけ」と、さらなる決意を固めた。不調の奥本を早い段階で交代させたことも「準決勝に備えてのこと?」と問うと、「見事救援に成功した坂西(俊平・3年)は素晴らしかった。奥本を引っ張り過ぎた。もっと早く交代して、次に備えて休ませればよかった」と冗談交じりの打ち明け話。

 春のセンバツに続き、甲子園連続出場を目指すチームは頂点まであと2試合。ベンチワークと選手が一体となって勝利を目指す。

 

4打点と活躍した田中洸太郎

 

 

(柚野真也)

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