高校野球 新チームとなった明豊が幸先よく優勝スタート

2021/09/06
  • 高校野球

 キャプテンとなった江藤隼希(2年)は、決勝戦を前に「積極的なプレーと雑なプレーは違う。しっかり考えてプレーし、結果にこだわろう」と話した。初回の攻撃では四球で出た後藤綾太(同)がすかさず2盗を決めて、4番の嶽下桃之介(同)の右越え二塁打で先制する。足を絡め、進塁打でつなぐそつのない攻撃は健在。際立った個はいなくとも、個の劣勢を補うための緻密な組織がそこに存在した。江藤は「初回のチャンスを得点につなげたことで流れをつかんだ」と胸を張る。2回以降も足を絡めた攻撃、犠打犠飛と行った細かいプレーの精度が上がり、そこから得点を奪う。終わってみれば五回以外は毎回得点で快勝。投げては先発の山下涼太(同)が六回を2失点に抑えて試合をつくり、その後は3投手の継投で逃げ切った。

 

 川崎監督は「4試合できたことが大きい。外野フライ一つでも判断を間違えればポテンヒットになるし、新球の感覚、会場の雰囲気など公式戦でしか学べないことがある。それを経験できた」と今大会を総括し、新チームは総合力で勝負すると方向性を示した。「昨年はある程度ピッチャーが計算できたが、今年は1年生を含めた投手陣となる。昨年より点を取らないと勝てない。打つ、守る、投げるなどの基本を試合で発揮できる選手が試合に出るようになる」

 来春のセンバツ大会につながる秋季九州地区大会県予選は10月2日に開幕予定。江藤は「県大会で負けているようではセンバツ準優勝を超えることなんてできない。目の前の試合に向けて毎日の練習で自分たちができることを突き詰めたい」と語気を強めた。前チームが掲げた日本一の目標を下方修正するつもりはない。新チームの日本一を目指した戦いが始まる。

 

新チームの目標も日本一と語った江藤隼希

 

 

(柚野真也)

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