ラストバトル〜3年生、最後の戦い〜 高校野球 重圧に耐え、甲子園の切符をつかんだ明豊 目指すは日本一

2021/07/27
  • 高校野球

 投げてはエース京本真(3年)が、川崎監督が掲げた「勝つより負けない野球。ピッチャーを中心とした守り勝つ野球」を体現する。「エースとしての役割を果たせた」と自身も納得の投球だった。9回を3安打8奪三振の完封で相手に付け入る隙を与えなかった。フォームに力みがなく、140㌔前後の直球と緩急をつけた変化球で凡打の山を築き、勝負どころではギアを上げて三振を奪う。川崎監督は「素晴らしいピッチングをしてくれた。ウチは継投のチームだが、夏の甲子園に向けて軸となるピッチャーが出てきてほしかったが、京本は(背番号)1に相応しい選手になった」と納得顔だ。

 

 投打がかみ合い、センバツ準優勝の実力通りの結果となったが、幸の第一声、「優勝できたことは素直にうれしい」とは掛け値なしの本音だろう。負けない野球に徹し、甲子園の出場権を手にしたが、「自分たちの力はこんなものではない」と監督も選手も思いは同じだ。「これからはプレッシャーから解放され、伸び伸びプレーができる。目標は日本一だが、結果は後からついてくる。本戦までに100ある力を目いっぱい出せるようにしたい」と川崎監督。

 日本一へ駆け上がる物語が始まる。

 

9回3安打8奪三振の京本真

 

 

(柚野真也)

 

  • LINEで送る

関連記事

ページトップへ