九州地区高校野球大会 明豊の3枚看板へ、財原光優(3年)の「分岐点」

2021/04/29
  • 高校野球

 気迫を前面に出し、打者に向かっていく財原だが、この試合はカーブやチェンジアップなど緩い球を効果的に使い、配球を組み立てた。財原は「抜くボールでうまくカウントを稼げた。長いイニングを投げると、同じ打者と3、4度対戦するので、1打席目から持ち球を全部見せず、投球内容を良くすることを心掛けた。先に得点を与え、最後まで投げ切れなかったのは力不足」と反省ばかりを口にしたが、川崎監督は「四球以外は良かった。練習試合では味わえない緊張感のなかでよく投げた」と評価する。

 

 財原は「自分が長いイニングを投げれば2人が楽になる。もう、これ以上2人に任せきりにしたくない」と、言葉に力が入る。夏の大会に向けて京本真(3年)、太田虎次朗(同)の2枚看板に次ぐ、3番手として自覚が芽生えた。「うおりゃ!」と雄たけびを上げる気合いの投球同様に、マウンドを降りても熱い男の沸点はさらに上がる。「ここが自分の分岐点。成長できるタイミング」。夏の大会は“3枚看板の一人”として名乗りを上げるつもりだ。

 

「ここが自分の分岐点」と語った財原光優

 

 

(柚野真也)

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