2020県高校野球大会 今大会一番の番狂わせを起こした佐伯鶴城 左腕エースが奮闘

2020/08/06
  • 高校野球

 それでも「本調子ではなかったがウチのエースは蛭子。行けるところまで投げてもらった」(山本敏博監督)。監督の思い、チームの勝利のためにと投げ抜いた。当初の予定だった6回を投げ抜いたが、7回についに力尽き降板。蛭子は「納得のいく交代だった」と、その後はベンチから大きな声で仲間を鼓舞した。

 

 2年の春にエースナンバーをつけたが、けがが多く背番号1を譲ることもあった。走り込む量を増やし、フォームや自分の投球を見直した。昨秋にエースとして復帰。今大会の一番の番狂わせとなった明豊戦では、各打者のデータを分析して、キャッチャーの平井駿介(3年)と配球を考えた。野手は各打者の打球方向を分析して、一球ごとに守備のポジショニングを動かすなど綿密に研究した。蛭子は「どんな強い相手でも準備を怠らず、徹底すれば勝てることを知った。決勝まで残れなかったのは悔しいが、力を出し切ったので悔いはない」と清々しい表情で言い切った。山本監督は「アイツのおかげでここまで勝ち上がった。お疲れさま、本当にありがとうと言いたい」とエースに賛辞を送った。

 

綿密な野球を遂行した佐伯鶴城

 

 

(柚野真也)

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