2020県高校野球大会 準V大分舞鶴 左右のエースが引っ張り、最高の夏に
2020/08/05
- 高校野球
8回にスクイズを決められ勝ち越されたが、「木村が打たれたら仕方ない」とかばい、「次の回で点を取るから楽に打たせていけよ」と声を掛けた。左右の両エースは1年の夏からベンチ入り。互いに「アイツがいたから成長できた」と認め合う良きライバルだ。木村は「抑えようとの気持ちが強く、コントロールが定まらなかった」と肩を落としたが、チーム躍進の立役者だったことに変わりはない。大分舞鶴は新名、木村の好投手を軸に、シード校が次々と姿を消した中で、第3シードの実力通りに力を発揮した。
惜しくも僅差で優勝を逃したが、安東和樹監督は「最後まで立派に自分たちの野球を貫いた」と選手を誇った。新名は泣き崩れるチームメートを支え、キャプテンとして気丈に振る舞った。「投手中心のチームと言われ続けたが、今大会は3回もコールド勝ちできた。打線が奮起してくれたからこそ、最後に勝てなかったのは残念」と悔しさをのぞかせたが、笑顔を絶やさなかった。「僕が泣いたら悔いなく終わったと言えない。最高の夏だったと言いたいんで」と最後まで涙を見せず、スタジアムを後にした。
最後まで野球を楽しんだ新名凌馬
(柚野真也)