大分商業・平隼 チームと自分の夢のために。右の強打者が最後の夏にかける
- 高校野球
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スター候補生ファイル #3
平 隼
大分商業高校/サード/3年/178cm・90kg
「この3年間、本当に色々な経験をさせてもらって、たくさんの人に感謝している。結果で返したい」。こう語るのは、古豪・大分商業の主将を務める平隼。父や兄の影響もあり、幼い頃から彼の傍にはいつも野球があった。小学3年生で野球を始めたが、中学生の頃からケガに悩まされたという。思うように動けず、苦しい時期もあったが「野球を嫌いになったことはこれまで一度もない」と胸を張る。たくさんの人に支えられ、野球を愛し続けられた生活を振り返る彼の言葉の端々には、「感謝」の二文字があふれている。
そんな平のターニングポイントは高校1年生の夏。森下暢仁(明治大)、川瀬晃(ソフトバンク)のように、大分県の枠を超え全国を代表する先輩たちとの出会いが彼の意識を変えた。「こんなにレベルの高い野球をする人がいると知り、自分の野球観が変わった。ひとつ上の野球を知った」。この年、甲子園を懸けた県予選で決勝戦まで勝ち上がるも敗れた。1年生から試合に出ていた平にとって、偉大な先輩たちと流した涙は一生の財産となり今につながっている。
小さな頃からの夢は、プロ野球選手ではなく「甲子園に出ること」と言い切る平。強みである強打を武器に、チームの5番打者として勝利につながるプレーを心がける。最後の夏に向けた意欲は誰にも負けない。どんな場面でもブレない精神力は、小さい頃から数々の試合や大会に出場してきたことで培われた努力の賜物だ。ミスをしても落ち込むことなく、自分をコントロールする力や勝負強さに自信を見せる。また、この1年間は個人的な能力のみならず主将としてチーム全体を考えるキャプテンシーも身に付け、大分を代表する選手へと成長した。
打力で戦うチームのクリーンアップを担う彼の言葉に迷いはない。常に周りへの感謝の気持ちを忘れず、甲子園の舞台だけを目指す平の活躍から目が離せない。