夏の甲子園出場を決める県予選が

明日、ついに開幕を迎える。

第１シードの明豊、大分商業が頭ひとつ抜けているが

チャンスはどの高校にもある。

頂点に輝くのは、一体どのチームなのか!?

　大会の本命は県内屈指の選手層を誇る明豊だろう。昨年秋からの主要４大会で３度も優勝に輝き、第１シードを勝ち取った。１年生からレギュラーとなり甲子園出場経験のある杉園を中心に、上位から下位まで打線に切れ目がなく、どこからでも点を取りにいける。投手陣も右横手のエース・橋詰を軸に多彩な投手陣が揃い、投打に穴がない。

　それを追うのが４年ぶりの甲子園出場を目指す大分商業。伝統の守備力に一発で試合を仕留めるクリーンアップは迫力十分。スイングスピードはプロ野球選手並みの145㌔越え、その前後に足の速い選手を配置し、継ぎ目のない打線は大量点を呼び込む。打線の援護を受けエース古江が踏ん張りたい。

　また杵築も侮れない存在。派手さはないが、投打にバランスの優れたチームは、日々のウエイトトレーニングで鋭い打球を打てるようになった。代打、代走、守備固めなど、大事な局面で切り札となるスペシャリストが揃い、２度目の甲子園出場を虎視眈々（こしたんたん）と狙っている。

　前回覇者の大分も高いポテンシャルを秘めたチームだ。昨年に比べパワーアップした打力を武器に、打ち勝つ野球で勝負に出る。田口、三浦、田﨑の主軸はチャンスに強い。投手陣が３点以内に抑えれば、チームは勝つことで自信をつけ、さらなる飛躍が期待できる。

　その他、公式戦で唯一明豊に土を付けた国東、プロ野球12球団の注目を集めるエース田中がけん引する柳ケ浦。走攻守三拍子の揃った梶原が中心の大分雄城台も上位進出の力はある。また、ノーシードながら今大会No.１左腕の益川の活躍次第では大分舞鶴も面白い存在だ。

　「夏は何が起こるか分からない」が定説となっている大分県予選。高校球児憧れの舞台に立つのはどのチームか！　３年生にとって最後の大会が始まる。

（柚野真也）