
珠玉の一枚 Vol.41 【大分県】
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地元開催となった全九州高校大会の自転車競技で県代表の日出総合、別府翔青の選手が活躍した。男子団体では別府翔青が4000㍍追い抜きで優勝し、日出総合がチームスプリントで準優勝、女子団体で別府翔青がチームスプリントで3位。個人男子では生野優翔(日出総合3年)が3000㍍追い抜きで県新記録で優勝し、永井豪(別府翔青3年)がポイントレースで準優勝、佐藤礼二郎(日出総合3年)がケイリンで3位となった。個人女子は阿南里奈(別府翔青3年)がロードレースで準優勝、スクラッチで3位となり、羽田野愛花(別府翔青3年)がケイリンで3位となった。
昨年末からジュニア世代の日本代表に選出される生野は、今年1月の第26回アジア・ジュニア選手権に出場し、団体追い抜きで優勝に貢献した。元々は長距離を得意とする選手だが、今大会は日本代表合宿でも集中的に強化している中距離種目となる3000㍍個人追い抜き、4000㍍速度競走に出場した。
3000㍍では実力通りの力を発揮し3分34秒345の県新記録で優勝した。4000㍍では序盤の出遅れを取り返そうと一時はトップに立つが、“日本代表”の肩書を持つ生野にライバルたちのマークが厳しく、集団になってからは飛び出すことができずに4位に終わった。レース後、生野は「悔しい!」と感情をあらわにしたが、「強くなるとマークされるのは当たり前。その中で勝てるのは本当の強さ」と話し、今月20日から始まった日本代表合宿で“本物の強さ”を追求する覚悟だ。
3000㍍個人追い抜きで優勝した生野優翔(先頭)
女子は3月の全国高校選抜大会でスクラッチで4位入賞した阿南が、同種目で3位、得意のロードで準優勝し、全国高校総体に向け弾みをつけた。高校から自転車競技を始めた阿南は、スクラッチのレース中に初めて落車に巻き込まれそうになった。「少し後方だったがすごい音がして心臓がバクバクした」と動揺するも、気持ちを切り替えレースに集中し完走した。
スタミナは無尽蔵だが、スピードが課題だった。昨冬から筋力トレーニングに熱心に取り組み、男子選手と一緒に走ることで走力を鍛えた。「徐々にだが練習の成果は出ていると思う」と手応えを感じて迎えた今大会、ロードでは先頭集団のスピード勝負に気後れすることなく追走し、得意の登りで力を発揮し2位でフィニッシュした。「インターハイ(全国高校総体)では結果にこだわりたい」と言い、次の試合を見据えた。
ロードレースで準優勝、スクラッチで3位の阿南里奈(前から2番目)
(柚野真也)
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