大分工業高校 苦しみながらもチームの骨格が定まり、スタイルが確立

2017/06/22
  • 高校総体

 県総体の前哨戦となる4月の公式戦で優勝した大分工業だったが、9年連続優勝を決めた別府鶴見丘の壁は高かった。江崎裕之監督は「ウチは3年生主体のチーム。どの高校よりもインターハイ出場に賭ける思いは強かったのだが…」と悔しがった。

 

 身長180cmを越える選手が3人と少なく、高さで劣るチームは、絶対的なエースが定まらず今大会を迎えた。江崎監督は1年生が加わり新チームとなってからもポジションにこだわらず、既成概念を捨て、選手の力を見極め続けた。

 

 その間、サーブレシーブ、スパイクレシーブなど基本トレーニング積み、「身長が低くても動けるバレー」を掲げ、コンビバレーを確立した。その象徴となったのが荒木大知(3年)だ。監督の言葉を借りると「動けて跳ねる選手」。身長は175cmと大きくはないが、身体能力が高く、最高到達点は315cmと抜群のジャンプ力とスピードを備える。

 

 今大会は試合を重ねる毎にチームの骨格を固め、決勝リーグに備えた。別府鶴見に力負けしたが、大分南、大分上野丘には確実に勝利し、九州大会の切符を手にした。江崎監督は「メンバーを入れ替えながら摸索したが、ようやく固まり春高(春の高校バレー)に向けて進める」と前を見据えた。

 

 新スタイルを定着させ、メンバーを熟成させて10月の春高予選に挑む。(柚野真也)

 

 

■注目選手■

背番号1 首藤俊輝(3年) ウイングスパイカー

サーブレシーブの安定感があり、攻撃においては相手との駆け引きを楽しめる技巧派。責任感が強く、チームを引っ張るプレーで存在感を示すことができる選手。

 

背番号2 戸澤圭一郎(3年) ウイングスパイカー

左利きのポイントゲッター。大事な場面で頼りになるエースは、思い切りの良さが武器。勝負強く、チームメイトや監督からの信頼も厚い。動けて跳ねる選手のひとり。

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