県高校総体前特集 バスケットボール男子(5)臼杵 届かなかった勝利に、確かな成長の実感 【大分県】

2025/05/03
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 司令塔としてチームを支える村上は、敗戦の要因を冷静に分析する。「後半に流れをつかめそうな時間帯もあった。でも、自分たちはノーマークのゴール下を落としてしまった。決定力の差が出た」と振り返る。それでも、「ベスト4には入れると確信した」と語る表情には、迷いがない。次こそ勝ち切るという決意が、言葉の端々から伝わってくる。

 

 そして、県高校総体に向けてもう一つの大きなカギとなるのが、長期離脱中のキャプテン丹生啓太(3年)の復帰だ。腰の手術からの回復を目指しており、プレー時間は限られるかもしれないが、存在そのものがチームに与える影響は計り知れない。斎藤監督も「プレー以上に、精神的な支柱として絶対に必要な存在」と語る。

 

 「チーム一丸で、また1から勝つ気持ちでやっていきたい」。村上の言葉通り、今の臼杵には一体感がある。厳しいトーナメントを勝ち抜くには、技術だけでなく、心の強さが求められる。キャプテンの復帰がチームにさらなる結束をもたらせば、臼杵は間違いなく「台風の目」となるだろう。

 

南九対抗県予選の悔しさは県総体で晴らす

 

 

(柚野真也) 

 

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