県高校総体前特集 バスケットボール男子(3)大分舞鶴 着実に「本番で勝てるチーム」へ 【大分県】
2025/04/27
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副キャプテンの児玉光(3年)もまた、「ゾーンプレスは自分たちの持ち味」と断言。パスカットからの速攻という理想形が何度も出せたことで自信を深めたという。1年時から主力として試合に出場してきた経験は、最上級生となった今、しっかりとチームの中心軸として生きている。
ただ、課題がなかったわけではない。池田監督は「攻撃の軸がぼやけた」と振り返る。ディフェンスをかわした後の得点までの流れの中で、3点シュートを狙う動きが少なく、せっかく生まれたフリーのタイミングを味方とのコンタクトミスでつぶしてしまうような場面も散見された。児玉も「良いリズムでシュートが打てなかった」と反省する。それでも、収穫と課題をしっかり見極めているあたりに、県総体での飛躍への期待が膨らむ。
池田監督は「まだ『隠し球』は三つある」と明かし、県総体ではさらなる仕掛けを用意していることも示唆した。相手チームの留学生対策も含めたディフェンスの組み立てには、相当なこだわりがある。そうした準備の積み重ねが、「本番で勝てるチーム」を形作っていく。「気持ちの面で押されないようにしたい」。児玉が語ったその言葉には、これまで幾度も悔しさを味わってきた者だけが持つ、静かな炎が宿っている。これまでとは違う、確かな成長と自信。次こそ、自分たちの力を証明するつもりだ。
1年時から主力として試合に出ている児玉光
(柚野真也)