九州高校体育大会 ハンドボール男子 大分雄城台が得た収穫と自信 【大分県】

2023/06/22
  • 高校総体

 続く2回戦は練習不足の影響が出た。「足が動かなかった」と二宮。いつもの強度の高い守備は影を薄め、自慢の組織的な守備も機能したとは言えなかった。終盤の勝負どころで踏ん張れず、1点差に泣いた。それでも3年生が屋台骨となり、1、2年生が持てる力を存分に発揮し、チームの底上げにつながったのは確かだ。平井監督は「試合勘が鈍った中で3年生が大崩れせずに試合をつくった。守備は体力的に仕方ない面はあったが、攻撃はしっかりとセットして得点できた」と振り返る。

 

 県高校総体前にメンタルトレーナーの指導を受け、チームにはポジティブな空気が漂う。九州大会では思うような結果にはならなかったが、「インターハイに向けて足りないものが分かった」と全員が前を向く。キャプテンの野尻は「ミスしても下を向かずにチャレンジできている。ミスの捉え方が変わり、積極的なプレーが増えた。得点すればみんなで喜び、コートの選手もベンチの選手も一体となっている」とチームの変化を感じている。

 全国高校総体まで1カ月余り。「まずは体力を戻し、個々の打開力と判断力を強化する。組織的な守備のベースを引き上げ、攻撃の速攻と遅攻を使い分け、相手を揺さぶれるようにしたい」(平井監督)と明確なプランがある。着実にステップアップして全国舞台に備える。

 

チームにはポジティブな空気が流れる

 

 

(柚野真也)

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