福徳学院高校 積み重ねた歴史と練習、そして団結力で勝負

2017/07/15
  • 高校総体

 

 人工芝3面、夜間照明を備えた専用テニスコートを持つ高校は、県内では福徳学院だけだ。最高の練習環境が強さを支えるのはもちろんだが、その専用テニスコートは学校から約2.5kmの場所にある。選手は毎日走って練習場に向かうが、アップダウンの続く道のりは心肺機能と脚力の強化につながる。上り坂は心肺機能に負荷をかけ、下り坂は踏ん張るため体重を支える脚の筋力を高める。

 

 「今日やったことは明日できない。積み重ねた練習が結果となる」と話すのは曜日崇監督。福徳学院女子テニス部を指導して12年。9年連続10回目の県総体優勝に導いた。『日々努力、日々成長、日々感謝』をモットーに選手に自立を促す。「テニスは孤独なスポーツ。一度コートに立つと監督が選手にアドバイスできない。迷ったときに頼りになるのは練習で培った自信。それがいろんな引き出しとなり、力となる」(曜日監督)

 

 練習量の多さもさることながら、大会が終わると得点率やエラー率などのデータを分析し、選手に数値を伝える。また、選手一人ひとりと毎日の練習ノートで会話する。短期、中期、長期の目標を立て、成長レベルに応じて練習メニューを変える緻密さも強さの秘密だ。

 

 部員は11人と少ないが団結力は強い。チームをまとめる3年生の髙橋南帆は「一人ひとりの意見を聞き、自分の意見を押し付けないのは福徳の伝統」と話す。3年生にとって最後のインターハイは「メンバー全員が同じ目標に向かってひとつになることが大事。暑くなればなるほど走り勝つチャンスになる」と、ベスト8を目指しチーム一丸となって戦うと誓った。

 

キャプテンの髙橋南帆(3年) 

 

注目選手

 

内田朱音(3年)

3年生になって急成長した選手。バックストレートを得意としインターハイでは団体戦、個人戦シングルスに出場する。「集中してコートに入れば最善の結果が出ると思います」

 

 

中島つぐみ(2年)

1年生からメンバーに入り、今年の県総体では個人戦シングルスで優勝した。手足が長く、スピン系のサーブ、ストロークを得意とする。「諦めず食らいついて団体、個人ともにベスト8を狙いたいです」

 

 

(柚野真也)

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