新体操 別府鶴見丘高校 個々の能力は全国レベル
- 高校総体
全国高校総体の目標
完全燃焼して表彰台に上がる
単独出場となった6月の県高校総体では、渾身の演技を見せた別府鶴見丘。続く全九州高校体育大会は3位、7月の国体九州ブロック大会は4位で本戦出場を決めた。両大会とも優勝を狙える位置にいただけに、悔いの残る結果となった。
松永恵子監督は「ここ数年で一番いいチーム。個々の能力は全国優勝できるチームに引けを取らない」と選手たちを評価しながらも、「圧倒的に“心”が足りない」と厳しい言葉を続ける。ここでいう“足りない心”とは、「練習で自分を追い込めない弱さ」、「仲間への甘え」など精神的に未熟な部分を指す。
一人のミスが大きな減点につながる新体操において、勝敗を分けるのは5人の総合力。全員が自分の役割を理解し、“やり直しがきかない150秒”を演じきるために強い心を持つ必要があるのだという。
全国高校総体に臨むレギュラー5人は昨年の出場メンバーと同じ。全員が幼い頃からクラブチームで切磋琢磨してきた仲間であり、結束力の強さという大きな武器を持っている。しかしながら、勝手知ったる仲ゆえ甘えも生じ、それが“心の弱さ”を生む一つの要因になっている。
「試合に負けて悔しいと言えるレベルまで達してない。悔しいと言えるのは、できることを全てやりきった選手だけ。あと2週間で、自分をどこまで追い込めるか、スイッチを入れられるかで勝敗が決まる」(松永監督)
練習中は常に厳しい声が飛び交う。一人一人の名を呼び、ミスを指摘し、反復練習を繰り返す。3年生にとっては最後の全国総体。「見たことのない景色を見せてあげたい」。そこには松永監督の強い思いが見え隠れする。
まだ課題は多いものの、これまでの苦い経験を経て、少しずつ心の殻を破りつつある選手たち。「目標は表彰台に上がること。そして、完全燃焼すること」と断言した。
全国舞台で完全燃焼する