別府鶴見丘高校 全国へ挑む、鶴見丘流・勝利へのセオリー
- 高校総体
代々チームが掲げてきた部訓は「礼儀 気配り 克己心」の3つ。しかし“己の心に打ち勝つ”という意味を持つ「克己心」は分かるが、礼儀・気配りというどこか似たような印象を持つ2つの言葉を、わざわざ選手に説く理由は何だろう。
その意図は渡邉仁友監督が目指すチームの在り方にあった。「私は人に不愉快な思いをさせないのが礼儀、人を愉快にさせるのが気配りだと考えている。だから克己心に加えてこの2つの言葉は、私が目標とするチームへ近づくための最低限の3カ条。まずは多くの人々に応援されるチームを目指す」。そう語った監督の視線の先には、ハードな練習に打ち込みながらもときに笑顔を見せ、真っ直ぐにバドミントンと向き合う男子部員21人の姿があった。
3年連続14回目のインターハイ出場を決め、絶対的エースである主将の和田季は県総体で団体と単複の3冠を達成。「誰が試合に出てもおかしくない」と監督が語る通り、現在の鶴見丘には多くの役者がそろう。待ちわびた全国の舞台で目指す成績は、まずはベスト8以上。全国で勝ち進むためには、いかにしてワンチャンスをものにするかが重要だ。
「エース、キャプテンとして絶対に負けられない。メンバーそれぞれがしっかりと役割を果たし、どんな相手でも自分たちの戦いができるように頑張りたい」と勝利への強い思いを語る和田。歩み続けるという信念があるかぎり夢は逃げない。
県総体で団体と単複の3冠を達成した和田キャプテン(3年)
注目選手
浅井雅沙矢(3年)
パワーがあり、相手の意表をつくトリッキーなプレーが持ち味。「インターハイでは自分の力のすべてを出し切ってきます!」
梶原直哉(3年)
ポイント力が高く、苦しい場面でも粘り強いプレーを見せる。「まずは目の前の一戦を大切にして、団体戦ではいい流れをチームにつなぎたい」
(塩月菜央)